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2023(令和5) 年度 生存圏科学 共同研究 0

更新日: 2023/09/12

研究課題

越境大気汚染によるイオウ酸化物の飛来が森林土壌のイオウ蓄積量に与える影響の評価

研究組織

 代表者 谷川 東子(名古屋大学大学院 生命農学研究科)
 共同研究者 杉山 暁史(京都大学 生存圏研究所)
山下 満(兵庫県立工業技術センタ-)
関連ミッション
  • ミッション1 環境診断・循環機能制御

研究概要

東アジアでは、大気汚染がもたらす生存圏への影響は、人類が生態系サービスを享受し続けられるか否かにかかわる重大な関心事である。大陸で発生した汚染物質は日本にも多量に飛来し、「越境大気汚染による年間S負荷量への寄与率は、我が国では30~65%」と環境省は見積もっている。同省の酸性雨長期モニタリングにおいて「酸性化のリスクが高い地域」に指定されている加治川集水域 (KJK)では、陸水の質が盛んに報告されている。KJKにおける越境大気汚染のイオウ(S)負荷量への寄与率は48%にのぼり、冬季にS負荷量が高くなるにもかかわらず、渓流水質の季節性は見当たらないことから、土壌におけるS蓄積能が緩衝機構として働いていると推察されている。大量にSを蓄積した土壌は長期にわたり渓流水質を変化させ、また土壌の許容量を超えたS負荷は「土壌からの有害なアルミニウムイオン放出」を誘発するため、越境大気汚染下の森林土壌におけるS蓄積実態の解明は急務となっている。そこで本研究は、KJK土壌のイオウ蓄積実態を解明することを目的とする。今年はまず、土壌調査を実施し、その全S蓄積量を明らかにする。

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2023年9月12日作成

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