【産官学連携研究】ワイヤレス給電 Wireless Power Transfer
更新日： 2022/03/30
当研究所では、生存圏電波応用分野を中心に、「宇宙環境まで利用した持続的発展可能な生存圏」と「自然と融和した持続可能な生存圏」を視野に、太陽発電所 (SPS : Space Solar Power Station) を目指しています。遠い将来の技術と思われがちなSPSを確かなものにするための技術開発として、マイクロ波帯の電波を用いてエネルギーを送る無線電力伝送 (WPT : Wireless Power Transfer) の研究を産官学連携して取り組んでいます。技術開発（学）、実用化（産）、そして標準化（官）と包括的に関わり、ワイヤレス電力社会(IoT and IoE)の実現を目指しています。
ワイヤレス給電の実用化に向けた「産」への取り組み
生存圏電波応用分野では篠原真毅教授を中心に、WPT実現に向け、以下の企業やコンソーシアムの設立に係わり、継続して実用化に向けた活動をリードしています。
ワイヤレス電力伝送実用化コンソーシアムWiPoTの設立と運営(代表)(2013- )
43法人, 4研究機関会員, 57学識会員 (2021年4月) → 2022年度より一般社団法人化
ベンチャー企業Space Power Technologies
設立・顧問として参画 (2019- )
ワイヤレスパワーマネージメントコンソーシアムWPMc
設立と運営代表として運営に参加 (2013- )
一般社団法人 海洋インバースダム協会
理事 (2014- )
エネルギーハーベスティングコンソーシアム
オブザーバー (2011- )
ワイヤレス給電の実用化に向けた「官」への取り組み
総務省
総務省情報通信審議会からの答申 として「空間伝送型ワイヤレス電力伝送システムの技術的条件」のうち「構内における空間伝送型ワイヤレス電力伝送システムの技術的条件」が2020/7/14に答申し、答申に盛込まれた「運用調整機構」設置の省令改正の準備 (2022.3)
–ITU-R (International Telecommunication Union)に日本代表団として参加し、国際的なWPT法制化の議論を喚起
経産省
無線送受電高効率化技術委員会 委員長としてSPS実現に向け活動しつつ(2009- )、マイクロ波無線送電技術ビジネス化研究会を協賛/協力 (毎回100名弱の参加者)
ワイヤレス給電の実用化に向けた「学」への取り組み
2004年の研究所発足以来、ワイヤレス給電の実用化に向け、国内外の学会での啓蒙活動に加え学会設立に尽力し、研究開発の裾野を拡大すべく活動しています。
海外学会等での動き
2007年 :米国MITによる共鳴送電の提唱
2011年 : 米国電気学会(IEEE ; 会員数40万弱) 主催 WPT国際会議 (IMWS-IWPT2011) @ 京都主催
2012年 : IEEE Microwave Theory and Techniques Society (MTT-S) にTechnical Committee 26
(Wireless Power Transfer and Energy Conversion)設立 (立ち上げメンバーとして参加)
2013年 : IMWS-IWPTがIEEE WPTC (Wireless Power Transfer Conference)として格上げ
2013年 : UK Cambridge Press Journal of WPT発刊 (Executive Editor 就任)
2016-17年 : IEEE MTT-S TC-26 Vice Chair 就任
2016-2019年 : IEEE MTT-S Distinguish Lecturer (3年で55件以上講演)
2018年 : IEEE WTPCとIEEE WoWが併設するIEEE Wireless Power Weekの開始
2018-19年 :IEEE MTT-S TC-26 Chair 就任
2020年 : IEEE Wireless Power Transfer Project (立ち上げメンバー)
2022年：IEEE MTTS AdCom Member (全世界で選挙で毎年数名)
国内学会等での動き
2002年 : 電子情報通信学会SPS2種研究会立ち上げ
2006年 : 日本エネルギー応用学会(JEMEA)発足
2009年 : 経産省SPS PJ Start
2010年 : 電子情報通信学会SPS2種研究会がWPT2種研究会に改組
2013年 : ワイヤレス電力伝送実用化コンソーシアム設立
2014年 :電子情報通信学会WPT2種研究会がWPT1種研究会に格上げ
宇宙太陽発電学会(SSPS学会)発足
2018-2020年 JEMEA理事長 就任
2021年 : SSPS学会理事長 就任・電子情報通信学会Distinguish Lecturer
学術成果
生存圏電波応用分野では、2004年以降以下の学術成果を発表し、ワイヤレス給電の学術・技術的発展に寄与しています。
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2004-2009 |
2010-2015 |
2016-2021 |
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英文論文(total) |
16 |
38 |
42 |
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英訳論文(total) |
3 |
1 |
0 |
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和文論文(total) |
8 |
4 |
4 |
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特許出願 |
18 |
14 |
5 |
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英文著書等 |
0 |
5 |
4 |
|
和文著書等 |
19 |
45 |
35 |
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国際招待講演等 |
6 |
37 |
142 |
|
国内招待講演等 |
21 |
117 |
85 |
|
国際学会発表(total) |
70 |
96 |
109 |
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国内学会発表(total) |
146 |
172 |
114 |
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博士号取得学生 |
0 |
1 |
7 |
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指導学生受賞 |
0 |
24 |
53 |
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メディア |
12 |
109 |
105 |
|
共同研究 |
56 |
40 |
60 |
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METLAB共同利用 |
69 |
89 |
111 |
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合計 |
444 |
792 |
876 |
ワイヤレス送電テキストの翻訳
「ワイヤレス給電技術の最前線」他、篠原真毅教授が著作・編・監修したWPTの教科書は、国内外の出版社で出版され、また中国語に翻訳され、世界中で使用されています。
関連リンク
報道・記事
‘22.2.12 (web) 日テレNEWS「雲の上はいつも晴れ!？宇宙太陽光発電とは」
‘21.12.15 (web)日経クロステック「スマホやドローンどこでも無線給電 鍵握るミリ波帯」
’21.4.5 (web) ドコモテクニカルジャーナル, 「特別寄稿「空間伝送型ワイヤレス給電」」
’21.1.4 (web) Nextrends Asia 「Japan, pioneer of transferring Solar Energy from Space to Earth!」
‘19.10.16 (web) ITmedia NEWS 「CEATEC2019：夜明け前の“ワイヤレス給電”技術 目指すは「電気って何？」と言われる世界 -」
‘17.8.10 (web) bicyear 「京大、篠原教授に訊く「マイクロウェーブとベンチャー、時々若者の未来 (1/3)」
