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2013(平成25) 年度 生存圏科学 萌芽研究 7

更新日: 2017/09/23

研究課題

揮発性フェニルプロパノイド生体防御物質の生理活性評価と生産系の構築

研究組織

 代表者 肥塚崇男 (京都大学化学研究所)
 共同研究者 鈴木史朗 (京都大学生存圏研究所)
柘植知彦 (京都大学化学研究所)
梅澤俊明 (京都大学生存圏研究所)

研究概要

植物が生産する揮発性のフェニルプロパノイド香気物質は、耐虫性や耐病性など植物防衛戦略の一つとして植物が利用する目的だけでなく、植物の周りの生態系を構成する多様な生物種によってシグナル分子として利用される。さらに、フェニルプロパノイド香気物質を含む植物精油は、多彩な生理活性を示すだけでなく、薬効成分としても利用されるためヒトの疾病治療や健康維持につながる重要な生体防御物質と呼ぶことができる。しかしながら、フェニルプロパノイド香気物質の化学構造と生物活性の相関について明らかにした事例は未だ数少ない。一方、人類の産業活動の増大により生物の生存環境(生存圏)は急速に変化し、生理活性フェニルプロパノイド香気物質を作り出す有用植物の減少が問題視されていることから、限り有る植物資源(森林圏)に置き換わる有用物質生産系の構築は急務である。そこで、本研究ではフェニルプロパノイド香気物質の生理活性のモデルケースとして、幅広い植物種に感染する灰色カビ病に対する生育阻害効果について、フェニルプロパノイド香気物質の化学構造の違いが抗カビ活性の増減にどのような影響を与えるかを明らかにするとともに、生理活性植物フェニルプロパノイド香気物質の生合成酵素の探索と酵素機能の詳細な生化学的解析を通して、その酵素を利用した有用物質生産系の構築を目指す。

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2013年7月16日作成

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