Research Institute for Sustainable Humanosphere

共同研究

2016(平成28) 年度 生存圏科学 ミッション研究 6

研究課題

Stable Microwave Power Transfer System for Various Operational Conditions
耐環境変動性を有するマイクロ波エネルギー伝送システムの研究開発

研究組織

 代表者 Qing-Xin Chu (京都大学生存圏研究所)
 共同研究者 Qiaowei Yuan (仙台高等専門学校)
篠原真毅(京都大学生存圏研究所)
関連ミッション
  • ミッション2 太陽エネルギー変換・高度利用
  • ミッション5 高品位生存圏

研究概要

マイクロ波を用いた無線電力伝送技術はIoT (Internet Of Thins)のための電池レスセンサーへの応用等が期待されている。IoTを活用することで様々なデータをクラウド化し、電力の消費を抑えたり、生活をより快適にすることができる。そのため、最終的には温暖化ガスの削減や不安定な太陽エネルギーの高度利用を行なうことができ、生存圏研究所の進めようとしているミッション5-2に活用することが出来る。

マイクロ波を用いた無線電力伝送技術はすべてのマイクロ波技術、例えばアンテナ、フィルター、半導体、回路技術等に支えられている。本研究の目的は、マイクロ波技術で国際的に著名な中国のProf. Qing-Xin Chuが生存圏研究所の客員教授として赴任する機会をとらえ、低電力でマイクロ波を受電整流できる新しい整流回路の開発を行なうことである。高効率整流回路を実現するためには、整流用ダイオードで整流する際に発生する高調波を以下に効率的に合成するか、という観点が重要となる。篠原は長年整流回路の研究に従事しており、Prof. Chuは高調波制御に必須のフィルター技術の専門家である。仙台高専のProf. Yuanも無線電力伝送の研究を長年行なっており、協力して研究を進める。このような技術背景を元に、異なる専門性をもつマイクロ波回路技術者同士が協力してマイクロ波無線電力伝送用の新しい整流回路開発を行なうことに本研究の特色がある。

研究方法

レクテナ(整流回路付アンテナ)で理論上最も効率が高くなる整流回路はダイオード1つとλ/4線路+キャパシタを用いたSingle Shunt整流回路である。シングルシャント整流回路はλ/4線路+キャパシタで高調波合成を行い、結果としてダイオード1つで全波整流回路を実現するものである。このλ/4線路による高調波合成回路が高効率化のキーである。予備シミュレーションにおいても半波倍電圧回路よりもShingle Shunt整流回路のほうが高効率化できている。しかし、篠原らはSingle Shunt整流回路で用いるキャパシタの代わりに、高調波共振回路を用いた新しいShingle Shunt整流回路を提案し、特許を取得している(特許番号5540284号, 2014.5.16)。この整流回路はマイクロ波増幅器におけるF級増幅回路と酷似しており、そのためF級整流回路と名付けた。今年度はキャパシタによるF級整流回路も検討に入れ、基本整流回路としての高効率化を図る。

研究計画

– 9月 (Prof. Chu客員期間) 3者の研究打ち合わせ、方向性の検討
10月–12月 高調波処理フィルターを加えた整流回路設計
1月– 2月 整流回路試作と実験
3月 報告書作成,学会発表

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2016年8月8日作成

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