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第519回生存圏シンポジウム
令和5年度 木質材料実験棟共同利用・共同研究発表会

更新日: 2024/04/11

開催日時 2024/03/18(月曜日) 13:00~15:30
開催場所 オンライン
所内担当者 中川貴文(京都大学生存圏研究所)
関連ミッション ミッション4 循環材料・環境共生システム
ミッション5 高品位生存圏
関連分野 建築学、木質材料学、木材保存学、建築士、木造関連メーカー、林産、応用生命、炭素材料など

概要

本報告会は木質材料実験棟の共同利用研究における研究成果を発表することで、それぞれの研究テーマにおける深化および、他分野からの刺激を受けること、そして、研究の進め方やグループ作りなどについての意見交換を行うことを目的として例年開催されるもので、本年度は令和5年度に実施された11件の木質材料実験棟全国共同利用研究の成果発表が行われた。

目的と具体的な内容

令和5年度に実施された11件の木質材料実験棟全国共同利用研究の成果発表会を実施した。11件の報告内容の内訳は、木質構造に関するもの2件、木材の耐久性・保存に関するもの2件、炭素素材としての木質材料に関するもの2件、wallstatに関するもの5件である。木質材料実験棟が共同利用施設として開放している、鋼製反力枠、1000kN アクチュエータ試験機、直パルス通電加熱装置およびSEM、ECO住などを活用した多彩な内容であった。一人当たり20分の持ち時間で発表が行われ、活発な議論がなされた。これら多岐に渡る内容を、発表者がお互いに理解度を上げられるように工夫された説明がされており、大変興味深い発表会となった。今後、分野間を超えた融合が起こることに期待したい。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

生存圏科学のうち、ミッション4「循環材料・環境共生システム」に関連する研究報告と、ミッション5-4「木づかいの科学による社会貢献」に関連する発表が為された。これらは高機能な炭素素材の開発と言った分子レベルの内容から、実大建築物での構造利用に関する応用的な内容まで多岐にわたった。再生産可能な生物資源である木質資源の有効活用は、「環境保全と調和した持続的社会の基盤となる先進的科学技術」を追求する生存圏科学と密接に関係する。今後これら生物資源がさらに様々な場面で活用される未来像に向けて、非常に有用な先進的な取り組みが報告されたと考える。
 また、発表分野が幅広いことも本共同利用設備の特徴である。これら異分野の研究内容が一堂に会してディスカッションを行うことで、見方の異なった意見を得ることができ、相互に刺激があったと考える。

プログラム

13:00 開会挨拶
五十田 博(京都大学生存圏研究所 木質材料実験棟共同利用委員長)
13:05 木造住宅の地震時層崩壊を抑制する通し面材工法に関する研究
宮津 裕次(東京理科大学理工学部建築学科)
13:25 木質ペレット由来ガス化残渣の賦活による活性炭の製造
畑 俊充(京都大学生存圏研究所)
13:45 バイオマス由来多孔質炭素材料の作製
坪田 敏樹(九州工業大学大学院工学研究院)
14:05 住宅床下環境における銅系接合具の木材防腐効果の検証
栗﨑 宏(富山県農林水産総合技術センター木材研究所)
14:25 三条大橋解体材の劣化調査
栗﨑 宏(富山県農林水産総合技術センター木材研究所)
14:45 プレストレスを用いたCLT耐力壁の静的性能評価
高橋 竜大(広島大学大学院先進理工系科学研究科、研究代表:森拓郎代理)
15:05 耐震シミュレーションソフトwallstatの共同利用について(概要)
中川 貴文(京都大学生存圏研究所)
15:25 総括
畑 俊充(京都大学生存圏研究所)

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2023年4月6日作成/2024年4月11日更新

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