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第264回定例オープンセミナー
土壌DNAから理解する微生物群集の物質循環機能 —外生菌根菌の重要性と系内の微生物間相互作用—

更新日: 2020/12/08

開催日時 2020(令和2)年12月23日(水) 12:30–13:20
開催場所 総合研究実験1号棟5階 HW525・オンライン(Zoom)
発表者 龍見史恵(北海道大学農学研究院・JSPS特別研究員)
関連ミッション ミッション1 環境診断・循環機能制御

聴講希望の方は、ご所属、お名前、連絡先等記してメールにてお問い合わせください。
オープンセミナー事務局: rish-center_events@rish.kyoto-u.ac.jp
開催日当日午前10時までにご連絡ください。

要旨

土壌中には無数の微生物が生息し、有機物の分解や植物への養分供給等、生態系において重要な役割を担っています。近年、次世代シーケンサーの登場およびその低コスト化によって、土壌からDNAを抽出することで、そこに棲む無数の微生物の組成や機能の情報が簡単に得られるようになってきました。土壌微生物は、気候や植生、農地の管理方法などに起因する様々な環境要因によって変化し、その変化は物質循環にも大きな影響を与えます。私は主に、環境要因がどのように土壌微生物群集を変化させるのか、変化した微生物群集は物質循環にどのような影響を与えるのかを疑問に、様々な生態系において研究を行っています。今回のセミナーでは、これまでの研究の中から、中国半乾燥地域の外来種植林地と在来種天然林における土壌微生物群集および窒素循環の違いを紹介したいと思います。この研究では、在来種が共生する外生菌根菌が、窒素循環を外来種植林地と大きく異ならせていることが明らかとなりました。また、最近は、酪農場や自然栽培農地など農地生態系における研究に取り組んでいます。管理方法の異なる酪農場ごとに特有の微生物が存在し、酪農場内の各環境を移動して相互作用をしている様子が見えてきており、その結果についても紹介したいと思います。さらに、今回のセミナーでは、私が扱う研究手法や、いま注目している研究手法などについてもいくつかご紹介する予定です。

Seminar-0264_Tatsumi
Seminar-0264_Tatsumi

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2020年12月8日作成

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