menu

第275回生存圏シンポジウム
生存圏ミッションシンポジウム

更新日: 2016/01/28

開催日時 2015(平成27)年2月16日 (月) 10:30–18:00~17日 (火) 10:00–12:15
開催場所 京都大学宇治おうばくプラザ きはだホール・ハイブリッドスペース
主催者 京都大学生存圏研究所
申請代表者 矢﨑一史 (京都大学生存圏研究所森林圏遺伝子統御分野)
関連ミッション ミッション 1 (環境計測・地球再生)
ミッション 2 (太陽エネルギー変換・利用)
ミッション 3 (宇宙環境・利用)
ミッション 4 (循環型資源・材料開発)

第275回生存圏シンポジウム「生存圏ミッションシンポジウム」(2015年2月16~17日)の様子(別ウインドー)

目的と具体的な内容

研究所の一年間の活動を総括するシンポジウム。2014(平成26)年度のミッションシンポジウムは 2 月 26 日~17 日開催とした。最初にミッション専攻研究員 5 人による成果報告を行い、それに引き続き、開放型研究推進部から 8 つある各共同利用専門委員会に関して、それぞれの委員長から活動報告の全体像と2014(平成26)年度の特記事項を紹介し、引き続き各委員会から 1 例の具体的活動の成果を報告した。初日夕方は 2 階のハイブリッドスペースにおいて、学際萌芽研究センター共同研究全ての課題についてポスター発表を行った。件数は、ミッション研究 25 件、萌芽研究 16 件、ミッション専攻研究員 5 件、新研究醸成支援 4 件の合計 50 件であった。ポスター発表 1 時間の後は、さらにもう 1 時間ポスター発表を継続しつつ交流会を行った。

第 2 日目は、研究所のミッション活動紹介として、4 つの各ミッションについてそれぞれの代表者から活動報告を行った。引き続き、フラッグシップ研究 3 件から、それぞれの代表者による成果報告を行った。なお、新領域開拓研究に関しては、メインのシンポジウムを 2014(平成26)年の 11 月に行っており、主たる研究課題はそちらで発表を行った。研究開始時期の遅かった新研究醸成支援プログラムの課題に関してのみ、このミッションシンポジウムで成果報告の枠を設けた。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

研究所の活動をまとめて2日間で行うシンポジウムで、毎年この時期に行っている。各ミッション研究ならびにフラッグシップ研究の1年間の総まとめとして生存圏科学の発展進捗を公開する機会として重要な役割を果たすシンポジウムである。コミュニティーの形成への貢献の面からは、開放型研究推進部主導の全国共同利用に関する成果の全体像を知ることのできるシンポジウムとして重要である。また、学際萌芽研究センターの重要な機能の一つである共同研究(ミッション研究、萌芽研究)の成果報告の場としての役割も大きく、各研究代表者が一堂に会して討論をする学術交流の場となっており、生存圏の科学に関するコミュニティー形成に貢献するシンポジウムとなっている。

2014(平成26)年度のミッションシンポジウム 2 日間の参加者は、合計 194 名(学外 55 名、他部局 12 名)であった。昨年度の参加者 150 名と比べると、今年は参加者合計が大幅増となっている。

プログラム

2月16日(月)

10:30–10:40 所長挨拶
津田敏隆 (京都大学生存圏研究所・所長)
生存圏学際萌芽研究センターミッション専攻研究員成果報告
10:40–11:00 大気微量成分観測に基づく対流圈成層圏大気輸送・混合過程の評価
稲飯洋一 (ミッション専攻研究員)
11:00–11:20 Semiochemical communication of Heterobostrychus aequalis (Waterhouse): host location and aggregation signals
BONG, Lee-Jin (ミッション専攻研究員)
11:20–11:40 木質材料がヒトの心理生理に与える作用に関する研究 ~木質材料の断面と表面加工の違いの影響、各種受容感覚の寄与率の推定~
髙橋良香 (ミッション専攻研究員)
11:40–12:00 Study on substorms by virtual experiment on the basis of global simulations
YAO Yao (ミッション専攻研究員)
12:00–12:20 重力勾配計の小形可搬化開発
潮見幸江 (ミッション専攻研究員)
12:20–14:00 休憩
開放型研究推進部共同利用専門委員会活動報告
MUレーダー (MUR)/赤道大気レーダー (EAR)
14:00–14:05 活動報告
山本衛 (委員長・京都大学生存圏研究所)
赤道大気レーダーによる電離圏観測と高精細数値シミュレーションの開発
14:05–14:20 横山竜宏 ((独)情報通信研究機構)
先端電波科学計算機実験装置 (A-KDK)
14:20–14:25 活動報告
大村善治 (委員長・京都大学生存圏研究所)
14:25–14:40 メートルオーダー分解能気象予報モデルによる大気微細構造の解明
東邦昭 (京都大学生存圏研究所)
マイクロ波エネルギー伝送実験装置 (METLAB)
14:40–14:45 活動報告
篠原真毅 (委員長・京都大学生存圏研究所)
14:45–15:00 宇宙太陽発電所SPSのためのマイクロ波電力伝送地上試験
中村修治 ((一財)宇宙システム開発利用推進機構)
木質材料実験棟
15:00–15:05 活動報告
五十田博 (委員長・京都大学生存圏研究所)
15:05–15:20 木質起源物質の微細形態・構造化と炭素変換
木島正志 (筑波大学大学院数理物質科学研究科)
15:20–15:35 休憩
居住圏劣化生物飼育棟 (DOL)/生活・森林圏シミュレーションフィールド (LSF)
15:35–15:40 活動報告
柳川綾 (委員長代理・京都大学生存圏研究所)
15:40–15:55 津波災害廃棄物有効利用のための木片混じり土の力学特性の把握
中野正樹 (名古屋大学大学院)
持続可能生存圏開拓診断 (DASH)/森林バイオマス評価分析システム (FBAS)
15:55–16:00 活動報告
矢崎一史 (委員長・京都大学生存圏研究所)
16:00–16:15 組換えポプラを用いた木部細胞壁におけるマトリックス糖鎖の機能解析
馬場啓一 (京都大学生存圏研究所)
先進素材開発解析システム (ADAM)
16:15–16:20 活動報告
渡辺隆司 (委員長・京都大学生存圏研究所)
16:20–16:35 ヘリックスの性質を利用した分子集合体の構造制御と機能化
上坂晃弘 (京都大学大学院工学研究科)
生存圏データベース
16:35–16:40 活動報告
杉山淳司 (副委員長・京都大学生存圏研究所)
16:40–16:55 熱帯域雲活動データベースについて
西憲敬 (福岡大学理学部地球圏科学科)
16:55–17:00 2階ハイブリッドスペースへ移動
17:00–18:00 生存圏学際萌芽研究センター共同研究ポスター発表

  • 生存圏科学萌芽研究成果報告 16件
  • 生存圏ミッション研究成果報告 25件
  • ミッション専攻研究員成果報告 5件
  • 新研究醸成支援 4件

題目および発表者一覧は別項に掲載しました。

18:00–19:00 交流会 (ポスター発表)
参加受付: 17:00–18:00

2月17日(火)

生存圏研究所ミッション活動紹介
10:00–10:20 ミッション 1: 環境計測・地球再生
塩谷雅人 (代表・京都大学生存圏研究所)
10:20–10:40 ミッション 2: 太陽エネルギー変換・利用
篠原真毅 (代表・京都大学生存圏研究所)
10:40–11:00 ミッション 3: 宇宙環境・利用
山川宏 (代表・京都大学生存圏研究所)
11:00–11:20 ミッション 4: 循環型資源・材料開発
矢野浩之 (代表・京都大学生存圏研究所)
11:20–11:30 休憩
生存圏研究所フラッグシップ成果報告
11:30–11:45 バイオマス・物質変換のためのマイクロ波高度利用共同研究
篠原真毅 (京都大学生存圏研究所)
11:45–12:00 熱帯産業林の持続的生産利用に関する多角総合的共同研究
梅澤俊明 (京都大学生存圏研究所)
12:00–12:15 バイオナノマテリアル共同研究
矢野浩之 (京都大学生存圏研究所)

ポスター発表 (2月16日) 題目および発表者一覧

生存圏科学萌芽研究成果報告

  1. 低環境負荷・高強度セルロース系繊維・フィルムの開発
    阿部賢太郎 (京都大学生存圏研究所)
  2. 樹木が創る高分子構造を活かした複合材料の開発
    石倉由紀子 ((地独)北海道立総合研究機構森林研究本部)
  3. 頻発する火災が熱帯泥炭湿地林の炭素循環と地下水中溶存有機炭素動態に及ぼす影響の解明
    伊藤雅之 (京都大学東南アジア研究所)
  4. 表面改質によるセルロースナノファイバーへの機能性の付与
    伊福伸介 (鳥取大学工学研究科)
  5. 太陽地球環境の総合理解に向けた解析・比較サービスの構築
    今井弘二 ((独)宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所)
  6. 小型飛翔体搭載用プラズマ波動観測アナログASICプリアンプ開発
    尾崎光紀 (金沢大学理工研究域)
  7. ポリマーブラシ効果による階層的セルロースナノファイバー/樹脂複合材料の開発
    榊原圭太 (京都大学化学研究所)
  8. タバコ形質転換毛状根を用いた細胞内代謝産物の空間的動態の把握と物質生産への基盤構築
    士反伸和 (神戸薬科大学生薬化学研究室)
  9. マメ科植物-根粒菌共生の宿主特異性決定因子の同定
    高梨功次郎 (京都大学生存圏研究所)
  10. 放射性同位体を用いた高精細イメージング技術の根内オーキシン分布への適用 —ミクロオートラジオグラフィの高度化と応用—
    田野井慶太朗 (東京大学農学生命科学研究科)
  11. 炭素は樹木のどこに固定されるのか? —ラベリングとレーザー式同位体分析装置(TDLS)・イオン顕微鏡(NanoSIMS)によるアプローチ—
    檀浦正子 (京都大学地球環境学堂)
  12. 13Cレーサーを用いた高速増殖性の水圏バイオマスの細胞壁形成機構の解明
    椿俊太郎 (高知大学総合研究センター)
  13. 固体NMR法によるセシウムイオンの固定化・溶出機構の解明
    徳田陽明 (京都大学化学研究所)
  14. 隣接した2基の1.3GHzウィンドプロファイラレーダーのデータ比較を中心とした下層風の局地的な空間分布と積乱雲および降雨発生の関係調査
    中城智之 (福井工業大学電気電子情報工学科)
  15. 食物アレルギー問題を解決するため、電磁波利用の新たな可能性を検討する
    山﨑正幸 (京都大学白眉センター)
  16. シコニン生合成に関与する新規酵素の機能解明
    渡辺文太 (京都大学化学研究所)

生存圏ミッション研究成果報告

  1. 土壌の全カルシウム含量は、土壌の酸緩衝能に影響を与えるか?
    伊藤嘉昭 (京都大学化学研究所)
  2. 熱帯バイオマス生産における生物多様性確保と持続的生産・利用に
    向けた基盤構築
    梅澤俊明 (京都大学生存圏研究所)
  3. 植物のアルカロイドが生態系ネットワークの創成に果たす役割の解明
    大串隆之 (京都大学生態学研究センター)
  4. 海洋微生物由来酵素群による森林バイオマス成分リグニンの分解反応解析
    大田ゆかり ((独)海洋研究開発機構海洋生命理工学研究開発センター)
  5. 宇宙圏電磁環境計測用高度プラズマ波動・電波観測システムの開発
    笠羽康正 (東北大学理学研究科)
  6. 金属系化合物におけるマイクロ波吸収特性の計測とこれに伴う熱的非平衡状態の探索
    樫村京一郎 (中部大学工学部)
  7. 宇宙圏における相対論的高エネルギー電子生成過程に関する超並列プラズマ粒子シミュレーション研究
    加藤雄人 (東北大学理学研究科)
  8. 波動粒子相互作用を衛星機上で定量的に計測・解析するアルゴリズムに関する研究
    小嶋浩嗣 (京都大学生存圏研究所)
  9. 樹高に伴うヒノキの水ストレスおよび水利用特性の評価
    小杉緑子 (京都大学農学研究科)
  10. 海洋性大気混合層の影響を受けた上層安定層の日本沿岸における出現特性
    児玉安正 (弘前大学理工学研究科)
  11. 熱帯産業林の的確なモニタリングを目指したマイクロ波合成開口レーダ偏波散乱特性の解析
    小林祥子 (立命館アジア太平洋大学アジア太平洋学部、現: (独)国立環境研究所)
  12. 準天頂衛星の精密補強信号を用いた可降水量推定の高精度解析
    佐藤一敏 ((独)宇宙航空研究開発機構第一衛星利用ミッション本部)
  13. ヒトの健康とエネルギー循環に資する竹の総合利用に関する研究
    椎葉究 (東京電機大学理工学研究科)
  14. 雑草をめぐる生物間相互作用ネットワークの解明による省力化有機栽培技術開発
    高林純示 (京都大学生態学研究センター)
  15. 多糖類由来の高分子ナノファイバーによる腸管内環境の改善に関する研究
    谷史人 (京都大学農学研究科)
  16. 大気中の波動・乱流特性の精密計測に関する日・米・インド国際共同研究
    津田敏隆 (京都大学生存圏研究所)
  17. 主に静止衛星を用いた長期雲気候データベースの製作
    西憲敬 (福岡大学理学部)
  18. 国際共同研究による構造選択的なリグノセルロース分解酵素反応の設計
    西村裕志 (京都大学生存圏研究所)
  19. 放射性物質の農産物への移行の経年変化と根圏環境が放射性セシウム吸収に及ぼす影響解析
    二瓶直登 (東京大学農学生命科学研究科)
  20. MUレーダー・レイリーライダー・高分解能ラジオゾンデ観測による大気乱流特性の国際共同研究
    橋口浩之 (京都大学生存圏研究所)
  21. Siドープ木質系DLC膜による低軌道宇宙環境耐性の向上
    畑俊充 (京都大学生存圏研究所)
  22. イネ根域のカリウム条件が根におけるカリウム輸送体発現量に及ぼす影響の解明
    藤村恵人 ((独)農業・食品産業技術総合研究機構東北農業研究センター)
  23. 菌根菌がクロマツ実生の生育に及ぼす影響と耐塩性付与機能の解明
    松田陽介 (三重大学生物資源学研究科)
  24. 大気レーダー・雲レーダー・ライダーによる雲の力学過程・雲微物理過程に関する観測的研究
    山本真之 (京都大学生存圏研究所、現: (独)情報通信研究機構電磁波計測研究所)
  25. 木質バイオマスからの有用物質生産に向けた環境汚染物質分解菌が持つ芳香族化合物分解代謝系の利用
    渡邊崇人 (京都大学生存圏研究所)

ミッション専攻研究員成果報告

  1. 大気微量成分観測に基づく対流圈成層圏大気輸送・混合過程の評価
    稲飯洋一 (ミッション専攻研究員)
  2. Semiochemical communication of Heterobostrychus aequalis (Waterhouse): host location and aggregation signals
    BONG Lee-Jin (ミッション専攻研究員)
  3. 木質材料がヒトの心理生理に与える作用に関する研究
    ~木質材料の断面と表面加工の違いの影響、各種受容感覚の寄与率の推定~
    高橋良香 (ミッション専攻研究員)
  4. Study on substorms by virtual experiment on the basis of global simulations
    YAO Yao (ミッション専攻研究員)
  5. 重力勾配計の小型可搬化開発
    潮見幸江 (ミッション専攻研究員)

新研究醸成支援プログラム研究紹介

  1. 光合成微生物を用いた太陽エネルギーによるイソプレン生産技術の開発
    矢崎一史 (京都大学生存圏研究所)
  2. 植物揮発性物質が駆動する植物・植食生昆虫・捕食性昆虫の共進化
    高林純示 (京都大学生態学研究センター)
  3. 化石資源の代替としての植物根共生微生物群および竹笹類のイソプレン放出
    奥村智憲 (京都大学農学研究科)
  4. 根端分裂組織における細胞膜の弾性率測定とエキソサイトーシス機構の関係
    木村俊作 (京都大学工学研究科)

プログラムへもどる

Symposium-0275
ポスター PDF ファイル (2 736 901 バイト)

ページ先頭へもどる
2015年1月5日作成,2015年4月16日更新

一つ前のページへもどる

〒 611-0011 京都府宇治市五ヶ庄
TEL: 0774-38-3346 FAX: 0774-38-3600
E-mail: webmaster@rish.kyoto-u.ac.jp