menu

生存圏フォーラム31回連載コラム

「何を研究されているのですか?」と聞かれることがよくあります。美容院のカット中、ご近所さん、親戚との雑談などなど・・・。自分のことを尋ねてもらえて嬉しくもあり、なかなか困る場面でもあります。
「地学です」というと話は早いのですが、広すぎて誤解されがちです。「次の大地震はいつ頃ですか?」と言われても全然わかりません。
「地球磁気圏と電離圏・地表面のカップリングに興味があって、今は巨大磁気嵐時の地磁気誘導電流のシミュレーションをやっています。磁気圏プラズマの非線形波動粒子相互作用にも興味があります。」というと少し正確になりますが、たいてい途中から聞いてくれません。
いかに面白く・短く・的確に自身の研究内容を説明するか、日々勉強させていただいています。
そんなわけで、今の私の実力だと、こんな感じの説明になります。
「宇宙の電磁波や放射線が、電力網や人工衛星・宇宙飛行士に悪い影響があることが分かってきました。そうした、私たちの”生存圏”の一部として宇宙のことをやっています。」
いかがでしょうか。でも、「天文学ですね!」と言われてしってぐぬぬ…となることも。
(生存圏フォーラム会員 京都大学特定研究員 中村 紗都子)