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第515回生存圏シンポジウム
生存圏ミッションシンポジウム

更新日: 2024/03/06

開催日時 2024/02/28(水曜日) - 2024/02/29(木曜日)
開催場所 きはだホールおよびオンライン
所内担当者 五十田博、小嶋浩嗣(京都大学生存圏研究所)

概要

本シンポジウムは、生存圏研究所の研究活動の総括として位置づけられている毎年年度末に開催する重要なシンポジウムであり、ハイブリッド開催を行った。今年度は研究所活動報告を行うとともに、生存圏未来開拓研究センターの活動報告に加えて、研究所の重点研究事項をトピック的に取り上げ、報告、議論を進めた。また、生存圏フォーラムの総会の開催及びポスターセッションも実施した。多くの活動や成果報告を交えて総合的な議論等を行い、生存圏科学の発展や関連コミュニティへの形成に貢献できた。

目的と具体的な内容

本シンポジウムは生存圏研究所のここ一年の取り組みや研究活動を広く社会に公開・議論し、研究所の活動を周知するとともに今後の方向性についての意見を広く聴取することを目的としている。
 まず、生存圏研究所の今年度の活動として5つのミッション活動の概況報告の後、共同利用・共同研究拠点について、最新の活動を報告した。そして、未来開拓研究センターの活動、生存圏研究所の国際的な活動の概況とともにアジアリサーチノードについての成果を報告した。また、研究所の重点研究とかかわり深い研究トピックとして、「生存圏科学とスタートアップ」、「生存圏:月」、「生存圏科学的視点で見た低分子有機化合物」を取り上げ、研究所の活動とともに関連の所外の研究者にも情報提供いただいた。なお、フラッグシップ共同研究と生存圏科学共同研究についてはポスター発表とし、個別研究課題の議論の機会をつくり深めるとともにシンポジウムの一環として生存圏フォーラムの総会を開催し、生存圏科学の更なる発展に寄与する体制についても確認した。
 なお、本シンポジウムは今年度はzoomを用いたオンラインときはだホールでのリアルのハイブリッド開催で2日間に分けて行った。ポスター発表ではzoomのブレイクアウトルームを用いて行い、所内教員、ミッション専攻研究員、学内・学外研究者、さらに、生存圏科学を学ぶ学生が直接交流できる場を提供した。また、1日目に生存圏フォーラム総会もハイブリッドで開催した。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

本年度の生存圏ミッションシンポジウムの参加者は、初日Zoom50名、現地47名、計97名、2日目Zoom65名、現地36名、計101名であった。本シンポジウムが生存圏研究所の1年間の全活動の総括であるという認識が醸成されてきていると思われる。また、一昨年度同様、生存圏フォーラムの総会は、参加者の増加だけでなく、各研究者の議論の活性化や異分野交流に関して意義があった。全体を通して本シンポジウムは、萌芽・学際的な研究の発掘、将来的な生存圏科学の発展や関連コミュニティへの形成等に大きく貢献できたと考えられる。

プログラム

要旨集はこちら:
https://www.rish.kyoto-u.ac.jp/logos/wp-content/uploads/2024/02/515th_Mission_Symposium_Abstract_book_v3_0227_web.pdf

(1日目)2月28日(水) きはだホール・ハイブリット形式

時間 演者
10:00 10:10 所長挨拶・研究所紹介 山本衛(京都大学生存圏研究所)
10:10 10:40 研究ミッション 活動紹介 篠原真毅 (京都大学生存圏研究所)
10:40 11:10 共同利用共同研究活動報告 橋口浩之( 京都大学生存圏研究所)
11:10 11:40 未来開拓研究センター 活動報告 桑島修一郎(京都大学生存圏研究所)
11:40 12:00 生存研国際活動&アジアリサーチノード
成果報告
大村和香子(京都大学生存圏研究所)
休憩
13:00 13:30 生存圏フォーラム総会 総会

 

ポスターセッション【おうばくプラザ・ハイブリッドスペース(現地開催のみ)】
16:00 共同研究ポスター発表 生存圏科学共同研究  18件
ミッション専攻研究員   3件

 

(2日目)2月29日(木) きはだホール・ハイブリット形式

時間 演者 タイトル
セッション1 生存圏科学とスタートアップ
10:00 10:05 桑島修一郎
(京都大学生存圏研究所)
イントロダクション
10:05 10:30 高崎宏之
(京都大学生存圏研究所、Acwest Inc.)
宇宙ビジネスにおける生存圏科学の可能性
10:30 10:55 仲上祐斗
(日本知財標準事務所)
標準化に見る知の創出と社会実装の環境変化
10:55 11:20 西村裕志
(京都大学生存圏研究所)
植物バイオマスがつくるサステイナブルな未来、アカデミアから社会実装へ
11:20 11:55 木村建次郎
(神戸大、Integral Geometry Science)
【基調講演】視の理論と方法 −みえないものを見る−
11:55 12:00 桑島修一郎
(京都大学生存圏研究所)
クロージング
休憩
セッション2 生存圏:月
13:30 13:40 小嶋浩嗣
(京都大学生存圏研究所)
生存圏:月
13:40 14:05 佐藤達保
(株式会社竹中工務店)
Lunar Tower(月面居住でのQOL実現に向けて)
14:05 14:30 仲内悠祐
(立命館大学総合科学技術研究機構)
月面での水の存在の証拠と月極域探査機LUPEX
14:30 14:55 栗田怜
(京都大学生存圏研究所)
月面の静電環境とダスト
14:55 15:00 総合討議
セッション3 生存圏科学的視点で見た低分子有機化合物
15:00 15:10 杉山暁史
(京都大学生存圏研究所)
イントロダクション
15:10 15:35 棟方涼介
(京都大学生存圏研究所)
柑橘類が生理活性成分を生産する仕組み
15:35 16:00 増口潔
(京都大学化学研究所)
根圏共生シグナルと植物ホルモンとして機能するストリゴラクトンの生合成およびその制御機構
16:00 16:25 肥塚崇男
(山口大学大学院創成科学研究科)
酵素の機能進化から見た植物の香気成分多様性獲得機構
16:25 16:30   総合討論

共同研究ポスター発表  おうばくプラザ・ハイブリッドスペース(現地開催のみ)

第515回生存圏シンポジウム  生存圏ミッションシンポジウム ポスター発表 

生存圏科学共同研究

(1) 『Production and diffusion of methane in trees: spatial distribution of CH4 sources inside the trunks』
 Daniel EPRON(京都大学 農学研究科)
 (2) 『長期太陽黒点観測スケッチのデジタル画像データベースの構築』
 浅井 歩(京都大学 理学研究科)
 (3) 『ムラサキの脂質輸送機構を利用した植物細胞における代謝産物の輸送エンジニアリング』
 市野琢爾 (神戸薬科大学 薬学部)
 (4) 『木質材料創製のための前処理としての木材褐色腐朽の可能性』
 今井友也 (京都大学 生存圏研究所)
 (5) 『微細気泡の精密計測による基礎特性の解明』
 上田義勝 (京都大学 生存圏研究所)
 (6) 『国内稠密GNSS受信機網データを用いた中規模伝搬性電離擾乱およびその測位への影響に関する研究』
 大塚雄一 (名古屋大学 宇宙地球環境研究所)
 (7) 『高強度部材成形を目的とした高密度木材の流動成形性の検討』
 梶川翔平(電気通信大学 情報理工学研究科)
 (8) 『ため池が温室効果ガス動態を通じて地域の炭素循環に果たす役割の解明』
 坂部綾香(京都大学 農学研究科)
 (9) 『水中プラズマとファインバブルの組み合わせによる水処理技術の開発』
 高橋克幸(岩手大学 理工学部)
 (10) 『木材の物性とマルチスケール時空間構造の関係解明に向けたSAXS解析』
 田中聡一 (京都大学 生存圏研究所)
 (11) 『環境放射能の歩行サーベイにおけるリアルタイム位置捕捉技術の開発』
 谷垣 実(京都大学 複合原子力科学研究所)
 (12) 『越境大気汚染によるイオウ酸化物の飛来が森林土壌のイオウ蓄積量に与える影響の評価』
 谷川東子 (名古屋大学 生命農学研究科) 
 (13) 『細胞壁改変組換え植物で迫るリグノセルロース超分子構造の構築機構』
 飛松裕基 (京都大学 生存圏研究所)
 (14) 『紫外線計測データと外出記録に基づく新生児の紫外線照射量と体内ビタミンD濃度との関係に関する研究』
 中島英彰(国立環境研究所)
 (15) 『DNAナノ構造体を足場とした人工コンパートメントの創製』
 中田栄司(京都大学 エネルギー理工学研究所) (16) 『ダイズのセシウム蓄積に関わる候補遺伝子の探索』
 二瓶直登(福島大学 食農学類)
 (17) 『2022年1月のフンガ・トンガ=フンガ・ハアパイ火山噴火に伴う成層圏気候変動の研究』
 藤原正智(北海道大学 地球環境科学研究院)
 (18) 『微生物と物理化学的な前処理を組み合わせた廃プラスチック類の分解』
 渡邊崇人 (京都大学 生存圏研究所)

ミッション専攻研究員

(MS-1) 『網羅解析による木造建築の耐震性能に与える生物劣化の影響の見える化』
 井上 涼 (現職:熊本大学大学院先端科学研究部 助教)
 (MS-2) 『炭素安定同位体を用いた樹木炭素蓄積量に影響する要因の解明』
 田邊智子
 (MS-3) 『新規なリグニン分解反応系の開発とリグニン改変植物への適用』
 謝 冰 (XIE Bing)

Symposium-0515
ポスター PDF ファイル (1,801,834 バイト)

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2023年4月5日作成/2024年2月7日更新

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