Research Institute for Sustainable Humanosphere

第211回生存圏シンポジウム
第6回MUレーダー・赤道大気レーダーシンポジウム

開催日時 2012/08/30(木) - 2012/08/31(金)
開催場所 京都大学生存圏研究所 木質ホール3階
主催者 京都大学生存圏研究所
申請代表者 橋口浩之 (京都大学生存圏研究所レーダー大気圏科学分野)
関連ミッション ミッション 1 (環境計測・地球再生)
ミッション 3 (宇宙環境・利用)
関連分野 地球物理・気象・気候・リモートセンシング・情報通信。

場所: 京都大学生存圏研究所 木質ホール3階

http://www.rish.kyoto-u.ac.jp/ear/sympo.html

目的と具体的な内容

MU レーダーは滋賀県甲賀市信楽町に位置する中層・超高層及び下層大気観測用VHF帯大型レーダーで、1984 年の完成後すぐから全国国際共同利用に供されてきた。2003 年度に「MU レーダー観測強化システム」が導入され、レーダーイメージング観測などの機能向上が図られている。一方、インドネシア共和国西スマトラ州に位置する赤道大気レーダー(EAR)は、2000 年度末に完成した大型大気観測用レーダーで、2005 年 10 月から EAR とその関連設備の全国国際共同利用を行っている。本研究集会では、共同利用により得られた研究成果のほか、大気レーダー・大気科学に関連する研究成果や計画について報告・議論することを目的とする。

昨年度まで MU レーダーシンポジウム、赤道大気レーダーシンポジウムとして別々に研究集会を開催してきたが、両レーダーの連携した共同利用研究を一層促進するために、本年6月に両共同利用委員会を統合したことを受けて、今回よりMUレーダー・赤道大気レーダーシンポジウムとして開催した。本シンポジウムでは、29 件の発表が全て口頭発表で行われ、1 件当り 20 分の時間を取り、十分な議論を行うことができた。また、発表内容を記録に残すため、プロシーディング集を印刷・刊行した。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

本シンポジウムは、生存圏研究所が掲げる 4 つのミッションのうち、主としてミッション 1 「環境計測・地球再生」に、一部ミッション 3 「宇宙環境・利用」に関連するものである。生存圏研究所では、生存圏科学の重要地域の一つとして低緯度赤道域に注目し、大気科学の分野において、長年に渡ってインドネシアとの研究協力を進め、赤道大気レーダーを設置しインドネシア航空宇宙庁(LAPAN)との協力のもとで運営している。また、信楽 MU 観測所では国内の大気環境計測の重要地点として、MU レーダーを中心として様々な測器の開発、観測実験が実施されている。本シンポジウムでは、MU レーダー・赤道大気レーダーを中心として中緯度・赤道熱帯域で進行中の生存圏科学に関する研究活動の活発な議論が展開された。また、共同利用者以外の参加者も多く、新たな MU レーダー・EAR 共同利用者の開拓が期待される。

プログラム

8月30日

   座長: 橋口浩之
13:30–13:40 あいさつ
MUレーダー/赤道大気レーダー全国国際共同利用専門委員長 山本衛
13:40–14:00 傾斜型ウインドプロファイラーとLESによる境界層の数値シミュレーション
東邦昭・古本淳一・橋口浩之 (京大RISH)
14:00–14:20 比良おろしの特徴と数値モデルによる再現実験
東邦昭・古本淳一・橋口浩之 (京大RISH)
14:20–14:40 WNIにおけるレーダーの取り組み
手柴充博 (ウェザーニューズ)
14:40–15:00 首都圏における気団雷にともなう局地的大雨の発生状況と3次元レーダーデータによる直前予測の試み
石原正仁 (京大CPIER・GCOE–ARS)
 
   座長: 斎藤享
15:15–15:35 オーバーサンプリング手法を用いたレーダー観測による高度分解能の向上
古本淳一・津田敏隆 (京大RISH)
15:35–15:55 ソフトウェア無線技術を用いたレーダー用受信機の開発
藤田俊之・山本真之 (京大RISH)・Noor Hafizah Binti Abdul Aziz (京大RISH/UiTM, マレーシア)・橋口浩之・山本衛 (京大RISH)
15:55–16:15 High range resolution measurement of wind and turbulence using range imaging and oversampling
山本真之 (京大RISH)・Noor Hafizah Binti Abdul Aziz (京大RISH/UiTM, マレーシア)・藤田俊之・橋口浩之・山本衛 (京大RISH)
16:15–16:35 Tropospheric turbulence characteristics derived from original radar and balloon data comparisons
H. Luce (Toulon–Var大, フランス/京大RISH)・R. Wilson (LATMOS, CNRS, フランス)・H. Hashiguchi (京大RISH)・F. Dalaudier (CNRS, フランス)・N. Nishi (京大理)・S. Fukao (京大)・Y. Shibagaki (大阪電通大)・T. Nakajo (福井工大)・N. Yabuki・J. Furumoto (京大RISH)
16:35–16:55 航空安全運航のための次世代ウィンドプロファイラによる乱気流検出・予測技術の開発
橋口浩之・山本衛・東邦昭 (京大RISH)・川村誠治 (NICT)・足立アホロ (気象研)・梶原佑介・別所康太郎・工藤淳・岩渕真海 (気象庁/気象研)・黒須政信 (日本航空)
 
   座長: 下舞豊志
17:10–17:30 準二年周期振動の東風下降の停滞についての解析
柳瀬裕司・廣岡俊彦 (九大院理)
17:30–17:50 赤道域対流圏界面領域オゾンの高分解能観測用ライダーの開発(2)
長澤親生・阿保真・柴田泰邦・熊澤陽介・田中慎 (首都大)
17:50–18:10 Study on association of water vapor and ozone in the tropical tropopause region: Role of vertical wind
V. Panwar・H. Hashiguchi (京大RISH)・S.K. Dhaka (デリー大, インド)・Marzuki・M.K. Yamamoto (京大RISH)
18:10–18:30 A case study of orographic precipitation in West Sumatra based on an XDR observation
Wendi Harjupa・下舞豊志,・古津年章 (島根大)

 

8月31日

   座長: 柴垣佳明
09:30–09:50 HARIMAU2011: MPレーダー観測によるスマトラ沿岸豪雨帯の特徴
森修一・濱田純一・上米良秀行・服部美紀・伍培明 (JAMSTEC)・一柳錦平 (熊本大/JAMSTEC)・田上雅浩 (熊本大)・山中大学 (JAMSTEC/神戸大)・Fadli Syamsudin・Ardhi A. Arbain・Sopia Lestari (BPPT)
09:50–10:10 HARIMAU2011集中観測期間のスマトラ島沿岸多雨域の降水特性と大気鉛直構造の変化
浜田純一・森修一・伍培明・上米良秀行・服部美紀・山中大学 (JAMSTEC)・Ardhi A. Arbain・Sopia Lestari・Fadli Syamsudin (BPPT)
10:10–10:30 Hydrometeorological significance of C-band radar echoes migrating over Ciliwung River Basin, West Jawa
Reni Sulistyowati (神大/BPPT, インドネシア)・Ratih Indri Hapsari (神大)・Fadli Syamsudin (BPPT)・Shuichi Mori (JAMSTEC)・Satoru T. Oishi (神大)・ Manabu D. Yamanaka (神大/JAMSTEC/BPPT, インドネシア)
10:30–10:50 Raindrop Size Distribution in Different MJO Phases
Marzuki・H. Hashiguchi・M.K. Yamamoto (京大RISH)・T. Kozu・T. Shimomai (島根大)
 
   座長: 古本淳一
11:05–11:25 偏波レーダーを用いた強雨時の雨滴粒径分布の推定
山口弘誠 (京大防災研)・金原知穂 (京大工)・中北英一 (京大防災研)
11:25–11:45 Ku帯衛星電波の降雨減衰特性と上空の風速との関係について
前川泰之・柴垣佳明 (大阪電通大)
11:45–12:05 MUレーダー観測に基づいた秋雨季メソスケール擾乱の微細構造
柴垣佳明・垰下翔 (大阪電通大)・橋口浩之 (京大RISH)・Hubert Luce (Toulon大)・山中大学 (JAMSTEC)・深尾昌一郎 (京大)
12:05–12:25 MU radar and GW saturation
加藤進 (京大)
 
   特別セッション「インドネシア宇宙天気研究の推進と体制構築」(1)
   座長: 津川卓也
13:30–13:50 インドネシア宇宙天気研究の推進と体制構築 プロジェクトの現状報告2012
山本衛・橋口浩之・山本真之 (京大RISH)・大塚雄一 (名大STE)・長妻努・津川卓也 (NICT)
13:50–14:10 インドネシアにおける電離圏・熱圏の光学・電波観測
大塚雄一・塩川和夫・福島大祐 (名大STE)・西岡未知 (NICT)
14:10–14:30 赤道大気レーダーとC/NOFS衛星による太陽活動極小期における電離圏擾乱の観測
横山竜宏 (京大RISH)・Robert F. Pfaff (NASA/GSFC, USA)・Patrick A. Roddy (AFRL, USA)・山本衛 (京大RISH)・大塚雄一 (名大STE)
14:30–14:50 Morphological study of equatorial spread F occurrence and E-F region coupling
Dyah R. Martiningrum (LAPAN, インドネシア/京大RISH)・T. Yokoyama・M. Yamamoto (京大RISH)
 
   特別セッション「インドネシア宇宙天気研究の推進と体制構築」(2)
   座長: 山本衛
15:05–15:25 Meridional TEC distribution over Thailand-Indonesia sector observed by GRBR and GPS networks
Kornyanat Watthanasangmechai・Mamoru Yamamoto (京大RISH)・Akinori Saito (京大理)
15:25–15:45 赤道大気レーダーによる衛星航法支援のためのプラズマバブル監視実験
斎藤享・藤田征吾・吉原貴之 (電子航法研)・大塚雄一 (名大STE)・山本衛 (京大RISH)
15:45–16:05 NICTにおける東南アジア域電離圏観測の現状と将来計画
津川卓也・西岡未知・石橋弘光・丸山隆・長妻努・村田健史 (NICT)・齊藤昭則 (京大理)・大塚雄一 (名大STE)・山本衛 (京大RISH)
16:05–16:25 AOSWA(アジア・オセアニア宇宙天気連合)について
村田健史・亘慎一・長妻努・津川卓也 (NICT)

 

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