研究課題
東アジア地域の木材利用の歴史から探る持続的社会の構築
Sustainable community considered from history of wood use in East Asia
(国際共同研究) 2
研究組織
代表者 | 髙妻洋成 (独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所) |
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共同研究者 | 杉山淳司 (京都大学生存圏研究所) 田代亜紀子 (独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所) Thi Ngoc Bich (ベトナム林業大学) Le Xuan Phuong (ベトナム林業大学) |
関連ミッション |
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研究概要
東南アジアを含む東アジア地域には豊かな森林資源が広がっている。この東アジア地域では古来より木材を生活の中で利用してきた歴史があり、「木の文化」とも呼ぶことのできる多くの文化遺産が存在している。これらの木質文化遺産は、歴史学的に重要となる情報だけではなく、現代社会において失われつつある再生可能な資源の持続的な利用に関する多くの情報をも内包しているものである。わが国には法隆寺のように伝世してきた木質文化遺産に加え、発掘調査により発見された多くの出土木製遺物があり、わが国における木材利用の研究が進められてきている。近年、ベトナムでは 1000 年前に成立した王朝の都城であるタンロン皇城遺跡が発掘され、2011 年には世界遺産に登録された。タンロン皇城遺跡から出土した建築部材をはじめとした出土木製遺物はベトナム林業大学により樹種同定が進められており、徐々にその利用に関する知見が得られつつある。本研究では、ベトナム林業大学、京都大学生存圏研究所ならびに奈良文化財研究所の 3 者がこれらの木質文化遺産から広く情報を蓄積し、その用途と機能に関する木材利用のあり方を知ることにより、環境負荷の少ない持続的社会への貢献を目的としている。
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2012年9月11日作成