研究課題
プラスチック類の表面改質と微生物分解との関係
研究組織
代表者 | 渡邊 崇人 (京都大学生存圏研究所) |
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共同研究者 | 高橋 克幸 (岩手大学理工学部) 上田 義勝(京都大学生存圏研究所) |
関連ミッション |
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研究概要
分別されていない様々な種類のプラスチックが混ざったゴミや環境中に廃棄されたプラスチック類はリサイクルが難しく,環境汚染やマイクロプラスチックの問題となり得る.従って,少なくとも環境中に廃棄されたプラスチック類については,自然界の物質循環に速やかに戻す必要がある.自然界における生分解の主役は微生物であるが,プラスチック類の生分解は非常に長い年月がかかる.そこで,微生物のみに頼るのではなく,生分解の難しい様々なプラスチック類に物理化学的な前処理を加えることで,環境中に普遍的に存在する微生物でも分解を加速化できる方法の確立を目指す.本研究では,プラスチック類の生分解が表面侵食であると言われていることに注目し,様々なプラスチック類の表面改質を環境負荷の少ない物理化学的処理によって試みる.これにより,微生物や酵素がプラスチック類にアクセスしやすくなるか,また,生分解が加速するか,「表面改質と微生物分解」との関係を把握する.以上は,廃プラスチック類を微生物の力で自然界の物質循環に戻す一環でもあり,微生物を用いた環境浄化(バイオレメディエーション)の一助としたい.
写真: プラスチックを分解する微生物の候補として細菌だけでなく,木材腐朽菌にも今回注目する
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2024年7月30日作成