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2024(令和6) 年度 生存圏科学 共同研究 13

更新日: 2024/08/30

研究課題

シコニン生合成のナフタレン環形成ステップにおける生合成中間体の探索

研究組織

 代表者 庄司 翼 (富山大学和漢医薬学総合研究所)
 共同研究者 杉山 暁史 (京都大学生存圏研究所)
矢崎 一史(京都大学生存圏研究所)
中西 浩平(富山大学和漢医薬学総合研究所)
関連ミッション
  • ミッション1 環境診断・循環機能制御
  • ミッション5 高品位生存圏

研究概要

植物の二次代謝産物は、多種多様な生理活性を有することから、医薬品や香料、嗜好品として人々の生活に広く利用されている。薬用植物ムラサキ(Lithospermum erythrorhizon)が生産する二次代謝産物の「シコニン」は、抗炎症作用、抗腫瘍作用、肉芽形成促進作用といった多様な薬理活性を示すことから、古来より生薬や軟膏として利用されてきた。また、シコニンは赤色の天然色素であることから、着物や繊維の染料としてもアジアの歴史文化に深く関わっている。しかし、気候変動や乱獲、植物病原性ウイルスの蔓延などにより、ムラサキは現在絶滅危惧種に指定されている。天然医薬の需要が高まる昨今において、シコニンの安定供給は喫緊の課題である。大量生産系の構築には生合成経路の解明が不可欠であるが、全容解明には至っていない。

我々は、シコニン生合成のブラックボックスとされるナフタレン環形成ステップに関わる新規生合成遺伝子の同定に取り組んでいる。これまでに、ゲノム編集技術を利用したアプローチから、ナフタレン環形成に関与する可能性がある遺伝子Xを同定した。しかしながら、具体的な触媒反応や生成物は依然として不明である。そこで本研究では、遺伝子Xのゲノム編集毛状根を用いた代謝物プロファイルの解析により有意に変動・蓄積する代謝物を探索し、ナフタレン環形成ステップにおける新規生合成中間体の同定を目指す。

補足テキスト: 2024(令和6)年度生存圏ミッション研究#13

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2024年8月1日作成

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