研究課題
環境放射能の歩行サーベイにおけるリアルタイム位置捕捉技術の開発
研究組織
代表者 | 谷垣 実 (京都大学 複合原子力科学研究所) |
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共同研究者 | 二瓶 直登 (福島大学 食農学類) 上田 義勝(京都大学 生存圏研究所) |
関連ミッション |
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研究概要
2011年に発生した原発事故による福島県周辺の環境放射能汚染の経時的変化について、これまで生存圏研究所と福島大学、複合原子力科学研究所と共同で、歩行サーベイ(KURAMA-II, Kyoto University RAdiation MApping system-II)による環境放射能のリアルタイム測定を行ってきた。森林や山間部における歩行サーベイでは、GPSからの電波が届きにくく、計測位置がずれてしまう事が多い。また、山間部にはホットスポットと呼ばれる環境放射能が傾斜面にて集積している場所などがあり、傾斜状態の状況を確認できれば、新しい計測技術としても非常に有効な手法となる。この問題解決のため、我々はこれまでに3次元マッピングを行う事で、計測位置情報を計測してきている(図1)。昨年度用いた手法では、撮像データを一旦パソコンに取り込み、その後時間をかけて位置情報を検出していたため、リアルタイム計測手法としては欠点が多かった。今年度においては、位置捕捉処理についてはスマートフォンのARCore技術を用いることで、撮影時にリアルタイムに位置捕捉を行い、その移動経路を計測する。また、同様の手法としてPC上でORB-SLAM2も用いることで、精度向上のための処理技術の確認も行っていく。
図1. 位置計測事例(福島大学にて)
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2023年8月24日作成