研究課題
木材の物性とマルチスケール時空間構造の関係解明に向けたSAXS解析
研究組織
代表者 | 田中 聡一 (京都大学 生存圏研究所) |
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共同研究者 | 今井 友也 (京都大学 生存圏研究所) 神代 圭輔 (京都府立大学大学院 生命環境科学研究科) 村田 功二 (京都大学大学院 農学研究科) |
関連ミッション |
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研究概要
木材の物性は、瞬時~長期に及ぶ時間スケールにおける理解(分子論的)とミクロ~マクロに及ぶ空間スケールの理解(解剖学的)がそれぞれ体系立てられているが、時空間スケールを統一的に理解するための学問体系は構築されていない。それには木材の階層構造の同時評価手法の確立が不可欠である。SAXSは合成高分子の構造解析とその物性の相関解析において長い歴史を持つが、木材では階層構造と入射X線の複雑な相互作用により散乱パターンの解釈が困難だった。近年、WoodSASモデルによる解析手法の進展に伴い、木材の階層構造(微細構造~組織構造)の同時評価の可能性が見出されつつある。一方、SAXSで評価した階層構造と木材物性の関係解明は十分に進んでいない。本研究では変形を与えたときの木材の階層構造についてSAXS解析を試みる。本研究は、木材物性の解剖学的理解(空間)と分子論的理解(時間)を結びつける点に特色があり、それを通じて木材物性を時空間スケールで統一的に理解することを目標とする。
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2023年8月22日作成