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2023(令和5) 年度 生存圏科学 共同研究 0

更新日: 2023/08/22

研究課題

長期太陽黒点観測スケッチのデジタル画像データベースの構築

研究組織

 代表者 浅井 歩 (京都大学 理学研究科)
 共同研究者 海老原 祐輔 (京都大学 生存圏研究所)
上野 悟 (京都大学 理学研究科)
鈴木 美好 (元 三重県立津高校)
北井 礼三郎 (立命館大学)
関連ミッション
  • ミッション3 宇宙生存環境
  • ミッション5 高品位生存圏

研究概要

太陽黒点の出現は約11年で盛衰を繰り返す。また、黒点数に比例する太陽活動は、太陽からの紫外線放射量と同期しており、地球に照射するエネルギーを増減させることにつながる。ところが、この盛衰の根本原因は未だ解明されておらず、理論的・観測的研究を必要としている。太陽黒点の観測は、古くは1600年代のガリレオ・ガリレイのころまでさかのぼれるが、近年においても、小山ひさ子氏による「40年にわたる黒点スケッチ観測」が世界的に知られており、また、それを引き継いで、鈴木美好氏による60年にわたる黒点スケッチ観測が存在している。世界的な太陽黒点観測のとりまとめはベルギーのSILSO(Sunspot Index and Long-term Solar Observations)によって実施されているが、過去の太陽黒点数の再評価を行った際には、鈴木氏の観測整約の結果が寄与している。

本研究では、鈴木氏の観測のデジタル画像データベースを構築して、世界的研究ネットワークに原資料を提供することにある。鈴木氏は、自宅の10cm口径屈折望遠鏡および花山天文台18cm屈折望遠鏡を用いて、太陽全面に出現した黒点のスケッチを60年間にわたって継続観測している。この均質な長期連続観測資料は、太陽活動・地球環境の長期変動を研究するための貴重な資料である。この資料をデジタル化してデータベースを構築し、世界に公開する。構築するデータベースは、生存圏研究所が主要機関として参加しているIUGONETを介して公開する。これらは、地球環境を支配する太陽エネルギー研究の基礎資料となるデータベースの公開は価値が大きいと考える。また、このデータベースを活用して、太陽活動の長期変動について調べる。
SILSO Webページ:https://wwwbis.sidc.be/silso/

補足テキスト: 2023(令和5)年度生存圏ミッション研究 図

1980年7月20日の鈴木氏による黒点スケッチの例(左)と国立天文台三鷹で観測された太陽全面白色像。

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2023年8月22日作成

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