研究課題
ムラサキ科植物が生産するシコニン類縁体多様性創出機構
研究組織
代表者 | 高梨功次郎(信州大学理学部) |
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共同研究者 | 矢崎一史(京都大学生存圏研究所) 渡辺文太(京都大学化学研究所) |
関連ミッション |
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研究概要
植物は多様な二次代謝産物を生産する。その多くは、抗炎症作用や抗菌活性、抗ウイルス活性、抗がん活性などを有し、人類に有用な生理活性物質として産業界の様々な場面で利用されている。そのため、植物二次代謝産物は人類の健康増進に大きく寄与する有用な天然資源としてますます期待されており、代謝産物ごとに効率的な生産技術の開発が強く求められている。我々はこれまでに生存圏萌芽研究およびミッション研究において薬用植物ムラサキが生産する生理活性物質であるシコニン類縁体の生合成経路に着目し、その経路に関わる酵素の同定を中心に研究を行ってきた。そして、本生合成経路の最終反応ステップであるシコニンのアシル化反応を担う酵素を同定した(図)。ムラサキ科植物が生産するシコニン類縁体の種類と組成は種ごとに異なり、主にアシル基の構造の違いにより多様なシコニン類縁体が見つかっている。そこで、本研究では、①様々なムラサキ科植物からLeOATsのオルソログの単離、②ムラサキ科植物のアシルCoA代謝機能の評価、③アセチルシコニンのアセチル基が修飾される可能性の検証を行い、多様なシコニン類縁体が創出される機構を解明する。
図 研究対象とする生合成反応および代謝産物
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2021年8月4日作成