Research Institute for Sustainable Humanosphere

共同研究

2020(令和2) 年度 生存圏科学 ミッション研究 9

研究課題

木材の組織構造を活かした光学材料の創成

研究組織

 代表者 田中聡一(京都大学生存圏研究所)
 共同研究者 杉元宏行(愛媛大学大学院農学研究科)
関連ミッション
  • ミッション2 太陽エネルギー変換・高度利用
  • ミッション4 循環材料・環境共生システム
  • ミッション5 高品位生存圏

研究概要

近年、木材を化学処理によって組織構造を残したまま透明化する技術が開発され、木材の組織構造を活かした光学材料の創成が期待されている。木材は周期的に整然と配列した細胞で構成されており、細胞壁には光学異方性をもつ結晶性セルロースが配向している。この周期性と光学異方性を活かすことで、偏光子や回折格子の性質あるいは構造色をもつ光学材料を創成できる可能性がある。これらの性質を十分に発現させるためには、圧密等の変形加工によって細胞の配列を制御する必要があるが、未だ実現されていない。

本研究の目的は、透明化した木材の変形加工により、多様な光学的性質をもつ機能材料を創出することである。本研究では、木材の組織構造を活かした光学材料を創出することに加え、木材物理学において未開拓分野だった光学的性質(Ex. 木材の見た目の物理的要因)に関する基礎的な知見を得ることを目標とする。

本研究の特色は、木材による新しい機能材料の創成を通じて、その基礎物性の解明を目指す点にあり、主に以下の2点について生存圏科学と深い関わりをもつ。

  • 森林圏の主力資源である木材の物性について正確な理解を目指すこと。
  • 生活圏における人間活動の質の向上に資する機能材料を追究すること。

本研究は、以下の計画に基づき遂行する予定である。
(1) 木材に光学的性質を付与し、それを確かめるため、木材の組織制御と光学特性の評価を行う。
(2) 光学的性質の発現機構を解明するため、組織観察に基づいて構築したモデルによる理論解析を行う。
(3) 光学特性の評価と解析の結果を突き合わせて検証を行い、組織制御と解析モデルにフィードバックする。
(4) (1)~(3)を繰り返すことで、木材の組織構造を活かした光学的性質の発現とそのメカニズム(特に偏光特性,回折特性,構造色など)の解明を目指す。

ページ先頭へもどる
2020年8月5日作成

一つ前のページへもどる