研究課題
持続可能な土地利用と生物多様性モニタリングのための偏波レーダ画像の解析
研究組織
代表者 | 小林祥子(玉川大学農学部) |
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共同研究者 | 大村善治(京都大学生存圏研究所) SANGA-NGOIE Kazadi(京都大学生存圏研究所) 藤田素子(京都大学東南アジア研究所) 川井秀一(京都大学思修館) Ragil Widyorini(Gajamda Univ., Indonesia) Bambang Supriadi(Musi Hutan Persada, Indonesia) |
関連ミッション |
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研究概要
年中雲に覆われる熱帯域では、地表面を観測するため、天候に影響されず観測可能なマイクロ波衛星データの利用が不可欠である。本研究グループでは、これまでに熱帯産業植林地における森林構造の変化がマイクロ波の後方散乱電力に与える影響を詳細に解析し、マイクロ波衛星(多偏波合成開口レーダ)画像の解析により、森林モニタリング・森林状況の把握が可能であることを明らかにした。
研究対象地では現在、ユーカリ植林への転換が進んでいることから、モノカルチャー・単一植林の脆弱性が見えてきたと言える。熱帯産業植林地は、適切な管理方法を選択することで、持続的利用が可能な土地利用体系として捉えられてきた側面もあったが、産業植林のあり方について、多方面からの検討が必要であるという認識が生じてきた。
本研究グループは、ユーカリ植林への転換が急速に進む産業植林地における長期モニタリングを視野に継続的に解析を進め、持続可能な森林利用と生物多様性の保全の両立を目標としている。本研究では、これまでの知見をベースに、二次林と人工林の分布割合・分布特性、植生量や、森林の林層構造、森林劣化の度合いなど「植生状態」を、マイクロ波衛星データ(ALOS/PASLAR)から得られる後方散乱特性を用いて把握した上で、「鳥類群集の多様性」との関係性を解析する。
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2015年8月17日作成