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2014(平成26) 年度 生存圏科学 ミッション研究 6

更新日: 2017/09/19

研究課題

金属系化合物におけるマイクロ波吸収特性の計測とこれに伴う熱的非平衡状態の探索

研究組織

 代表者 樫村京一郎 (中部大学工学部)
 共同研究者 篠原真毅 (京都大学生存圏研究所)
三谷友彦 (京都大学生存圏研究所)
幸 (東京工業大学物質科学専攻)
弾 (東京工業大学物質科学専攻)
関連ミッション
  • ミッション 2 (太陽エネルギー変換・利用)
  • ミッション 4 (循環型資源・材料開発)

研究概要

現在、生存圏科学の一貫として、マイクロ波を用いた素材製造プロセスが積極的に探索されている。現在、マイクロ波材料合成においてマイクロ波効果と呼ばれる未知の現象が注目を集めている。これは、マイクロ波加熱下における化学反応が①高速化する、②異なる生成物質を示す, etc. などの現象を指すが、学会におけるメカニズムの議論は依然混沌としている。

最も確からしいマイクロ波効果の説明として、選択加熱による説明が挙げられる(図 1)。マイクロ波の吸収特性は物質により異なる。対象とする化学反応において、反応サイトがエネルギーの供給が不足することにより、全反応を制限している系では、エネルギーを円滑に供給する事により反応速度を大幅に高速化することができる(化学反応エネルギー供給律速の解消)。

この仮説を立証し、さらなる生存圏に寄与し得る新しい環境調和型プロセスを構築するためには、誘電率・透磁率のデータを取得した上でプロセス構築や議論を行うことが必要不可欠である。特に、温度が変化する環境下におけるマイクロ波吸収特性に関するデータは不充分であり、プロセスを設計する上で大きな問題となっている。

本研究では、化学プロセスとして触媒として利用が予想される金属化合物粒子(NiO1-x, SiC, CuO)を対象とし、実験的なアプローチからこれらデータ(誘電率・透磁率)の取得を目指す。また、プロセス利用の観点から、同物性値の温度依存性に注目する。

樫村京一郎: 2014(平成26)年度 生存圏ミッション研究図 1: 吸収特性が低い溶媒と金属粒子の電磁波加熱模式図。電磁波は金属触媒へ選択的にエネルギーが与えるので、化学反応を高速化できる。

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2014年7月15日作成

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