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2011(平成23) 年度 生存圏科学 ミッション研究 1

更新日: 2017/09/20

研究課題

都市環境モニタリングのための高精度位置情報取得システムの開発

研究組織

 代表者 Venkatesh Raghavan (大阪市立大学創造都市研究科)
 共同研究者 Eugenio Realini (京都大学生存圏研究所)
津田敏隆 (京都大学生存圏研究所)
佐藤一敏 (京都大学学際融合教育研究推進センター)
博文 (大阪市立大学創造都市研究科)
吉田大介 (帝塚山学院大学リベラルアーツ学部)
剛 (大阪市立大学創造都市研究科)
関連ミッション
  • ミッション 1 (環境計測・地球再生)

研究概要

都市は地球上の人口の半分を支える,人類が生存するためのもっとも重要な空間である。本研究はこの都市と地球環境とが調和するための指標となる環境情報を取得するための基盤システムを構築することを目的としている。近年、この都市環境モニタリングの手法の一つとして高密度で自由度の高いセンサネットワークと呼ばれる情報通信システムを活用した手法が注目されている。センサネットワークでは収集されたセンサ情報を GPS を用いてリアルタイムで統合することで、ダイナミックで詳細な環境情報の提供が可能である。このようなセンサネットワークと GPS を用いたモニタリングは、地球環境情報の高度利用の基幹技術として今後も重要性が高まっていくであろう。

本研究では、低コスト GPS や通信技術により精度の高い位置情報の測位・取得方法を開発し、一般的に入手可能な環境センサと受信端末を統合することで、地球環境情報と位置情報をデータベースに蓄積するシステムを開発する。具体的には、低コスト受信機によって測位された位置を修正するために、インターネット上の固定 GPS 基地局ネットワークの利用やカルマンフィルタリングのような受信機の運動学を考慮するアルゴリズムを適用することによって、測位精度を改善することができる。 センサで計測するデータとしては、都市環境を評価するための基本的な気温、湿度、気圧、日射量、CO2 を考慮している。

センサから取得したデータと位置情報を用いることで、GIS に展開することができ、可視化すれば位置ごとの都市環境解析がおこなえ、環境モニタリングシステムとして利用が可能である。そして、より精度の高いセンサに変更し、様々なセンサを追加することで現在民間企業や公共機関で設置・運営されているモニタリングシステムの代替として利用することもできると考える。また、現在、米国がサービスする GPS に加え、日本の「みちびき」 (QZSS) など高精度補正の向上が見込まれる位置情報衛星サービスが開始されている。本研究においては、次世代型 GPS 装置と QZSS の測位補正処理を実装し、10 cm の精度向上を目指す。

Venkatesh Raghavan: 2011(平成23)年度 生存圏ミッション研究

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2011年8月2日作成

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