研究課題
多波長リモートセンシングによる汽水域懸濁物質起源推定方法の開発
研究組織
代表者 | 下舞豊志 (島根大学総合理工学部) |
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共同研究者 | 古本淳一 (京都大学生存圏研究所) 古津年章 (島根大学総合理工学部) 三瓶良和 (島根大学総合理工学部) 瀬戸浩二 (島根大学汽水域研究センター) |
関連ミッション |
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研究概要
汽水域は海と川から影響を受けやすく、淡水、海水中の生物が共存する独自の環境を有している。この環境を広範囲にモニターするためにはリモートセンシングが有効だと考えられる。水環境の指標として最も基本とされる濁度については、以前より推定の試みがなされており、衛星リモートセンシングを用いた汽水域の濁度分布推定システムが島根大学によって開発され、公開されている。汽水域の水環境のより深い理解のためには、濁りの元となる懸濁物質の起源を推定することが必要である。懸濁物質の主な起源はプランクトン、河川からの流入、湖底堆積物の巻き上げである。乾燥した懸濁物質中の有機炭素濃度と全有機炭素(以下 TOC)濃度、全有機炭素と全窒素の比を C/N 比という。リモートセンシング技術を用いてこれらの割合を推定できる可能性がある。そこで本研究では、汽水域である宍道湖・中海を対象として、リモートセンシングによる懸濁物質の起源推定方法の開発を行う。多バンドを用いた人工衛星による観測を念頭において、分光反射計によって測定された水の反射率と直接採取した懸濁物質からその起源と割合の推定方法を開発する。リモートセンシングによる懸濁物質の起源推定方法はまだ開発されておらず、昨年度から島根大学において予備的検討が始まった段階である。本研究で実際の観測データを蓄積することにより、推定手法を開発する。
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2010年8月10日作成