研究課題
MHP社アカシア大規模産業造林における気象観測を中心とした環境計測
研究組織
代表者 | 矢野浩之 (京都大学・生存圏研究所) |
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共同研究者 | 川井秀一 (京都大学・生存圏研究所) 塩谷雅人 (京都大学・生存圏研究所) 山根悠介 (京都大学・東南アジア研究所) |
研究概要
関連ミッション: インターミッション
日射量の豊富な熱帯地域における持続的な大規模産業造林は、持続的、循環的な木材資源の生産基盤として、我が国の資源確保や地元住民の経済活動、福祉に大きく貢献している。その一方で、単一樹種の連続的かつ土地集約的な植林に伴う「生産の問題」、土壌栄養分の短期収奪に関する「持続性の問題」、地域住民の生活保証や経済振興といった「社会問題」、木質資源の効率的な材料変換やエネルギー変換に関わる「利用の問題」など生存圏全体に関わる、様々な課題が存在している。この様なことから、生存圏研究所発足と共に、国内外の研究機関と連携して、スマトラ島のアカシアマンギウム植林地(19 万ヘクタール、大阪府面積に相当)において、大気圏・森林圏・人間生活圏の物質循環の精測を行い、それに基づき、地域の環境を損ねることなく木材生産の持続性と循環性を保証する方策を考えることを目的とした統合的・融合的研究を推進している。
これまで、アカシア産業造林を経営する Musi Hutan Persada (MHP 社)、インドネシア科学院バイオサイエンス部との 3 者間で締結した MOU に基づき、アカシア産業造林地および周囲の天然林の 6 箇所に設置した自動気象観測器、防災研究所と共同で設置した 3 箇所の雨量計で気象観測をおこない、解析を進めてきた。本研究では、これらの研究の継続として、MHP 社産業造林に設置した気象観測器のメインテナンスを進めつつ、継続的データの取得とデータ解析を行う。
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2009年10月6日作成