研究課題
第一原理計算を用いた固液界面及び気液界面の静電ポテンシャル解析
研究組織
代表者 | 徳田陽明(滋賀大学教育学部) |
---|---|
共同研究者 | 上田義勝(京都大学生存圏究所) |
関連ミッション |
|
研究概要
固液界面や気液界面における帯電現象については、すべり面における電位計測(ゼータ電位)によりおおよその状態を計測する事ができるが、界面表面の直接の状態を計測する事は困難である。また、シリカガラスなどに代表される様に、酸・塩基などの化学的表面処理によって濡れ性が変化するものがあり、細かな特性を求めるためには計算機による特性計測を行う方が良い場合もある。1985年にCarとParrinelloによって、電子間,原子核間,および電子-原子核間のクーロン相互作用から出発し,量子力学の基本法則に立脚した電子状態理論を使って電子分布を決め,物質の諸性質を計算する第一原理計算が提唱されている。この第一原理計算は実験的条件が不要であり、物質の基礎特性をパラメータとすることで、界面の状態を計算できるという利点がある。そのため、本研究では固液界面や気液界面における静電ポテンシャルの変化を、第一原理計算によって求めていく。また、計算により求められたパラメータと、実測で得られるゼータ電位などの値との比較も同時に行っていく。
研究事例として、微細気泡水の基礎特性との関係性が現在着目されており、本研究は固液-気液界面の複雑な相互作用を理解するための第一歩となる。尚、本研究は今年度より開始する新しい先端計測計算機実験として、ソフトウェアの立ち上げ準備をしつつ、基礎シミュレーションを段階的に行いながら準備を進めたい。
ページ先頭へもどる
2022年10月4日作成