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2022(令和4) 年度 生存圏科学 共同研究 5

更新日: 2022/10/27

研究課題

マルチスケール構造を考慮した木材の大変形挙動に関する数値シミュレーション手法の開発

研究組織

 代表者 梶川翔平(電気通信大学大学院情報理工学研究科)
 共同研究者 田中聡一(京都大学生存圏研究所)
久保木孝(電気通信大学大学院情報理工学研究科)
三木恒久((国研)産業技術総合研究所)
関連ミッション
  • ミッション1 環境診断・循環機能制御
  • ミッション4 循環材料・環境共生システム
  • ミッション5 高品位生存圏

研究概要

圧密や曲げ木など,木材の変形加工は様々な産業分野における木材加工に用いられており,中でも近年開発された流動成形技術は,組織の分離・再結合を促進することによって,従来工法では不可能だった大変形加工を実現している.一方,木材は複雑な階層的構造を有しているため,数値解析によって木材の大変形挙動をシミュレーションすることは難しい.これに対し,金属材料の場合,木材よりも構造が均質かつ空隙がほとんどなく,数値解析による変形挙動の再現が容易であるため,加工の適正化やメカニズムの解明などが効率的に行われている.本研究では,主に流動成形を対象として,木材の階層的構造を考慮することによって,木材の大変形挙動をシミュレート可能な数値解析手法を開発する.

図1に具体的な研究内容を示す.木材の空隙構造や異方性の影響を導入するため,年輪構造を模した格子状モデルを作成し,有限要素法(FEM)および離散要素法(DEM)による連成解析を実施することによって,流動成形における木材の大変形挙動を再現する.実験結果と比較することによって,大変形挙動を再現可能な格子形状や格子の材料特性を明らかにする.さらに,木材のミクロ構造をモデル化した均質化法に基づくFEM解析や,種々の物性試験,顕微鏡観察などを行うことによって,使用した木材の細胞構造や材料特性を把握し,シミュレーションの高精度化を試みる.

梶川翔平: 2022(令和4)年度生存圏科学共同研究 図図1 研究内容の概要

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2022年10月27日作成

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