研究課題
ミントの香りを受容したダイズ植物のイソフラボン生合成メカニズムの解明
研究組織
代表者 | 有村源一郎(東京理科大学基礎工学部生物工学科) |
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共同研究者 | 杉山暁史(京都大学生存圏研究所) 藤本源哉(東京理科大学基礎工学部生物工学科) Ivan Galis(岡山大学資源植物科学研究所) |
関連ミッション |
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研究概要
これまでの農業技術の発展は農薬や化学肥料の発展に負うところが大きい。TPP協定により今後、海外からの輸入農作物の増加が予想されることから、近年、消費者の安全安心な農作物に対する関心が一段と高まっている。その点、農作物の近傍で栽培することで病害虫の防除や生育促進に役立つコンパニオンプランツは、農作物の生産性を飛躍的に向上させる技術であるが、我が国における利用が進んでいない。そこで本研究では、ミントをコンパニオンプランツとして利用した環境保全型の食料生産技術を確立する。
申請者らの先行研究により、コンパニオンプランツとして混栽したミントの香気成分を受容したダイズ受容植物では、エピジェネティクスによる防御遺伝子の発現制御が誘導もしくはプライミングされることで、病害虫抵抗性が増すことが明らかにされた(Sukegawa et al. 2018)。受容植物では防御遺伝子の誘導や二次代謝化合物などの防御物質の生産が促進されることで、防御力が向上されると考えられる。つまりダイズ受容植物では、更年期障害の緩和や美容効果といった機能が備わる二次代謝化合物であるイソフラボンの生産が高まる可能性が考えられる。本事業では、それらの可能性の検証ならびに作用機序を紐解く。
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2019年7月9日作成