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2018(平成30) 年度 生存圏科学 萌芽研究 2

更新日: 2018/08/06

研究課題

鉱物組成が根圏土壌の水・イオン動態に与える影響

研究組織

 代表者 濱本昌一郎(東京大学大学院農学生命科学研究科)
 共同研究者 上田義勝(京都大学生存圏研究所)
杉山暁史(京都大学生存圏研究所)
二瓶直登(東京大学大学院農学生命科学研究科)
関連ミッション
  • ミッション1 環境診断・循環機能制御
  • ミッション4 循環材料・環境共生システム

研究概要

東京電力福島第一原子力発電所の事故に起因する放射性物質の放出により、農地に放射性物質による汚染が広がった。一般に、農地にカリウム(K)を施肥することで、作物へのCs吸収が抑制される。しかし、K施肥にも関わらず作物へのCs吸収抑制効果が低い土壌(カリウム問題土壌)が存在することが知られている。近年の研究から、これらのカリウム土壌にはバーミキュライトなどのカリウムを強く吸着する粘土鉱物が存在すること分かっている。作物によるCs吸収能およびK施肥による吸収抑制効果を正確に把握・予測するためには、根圏土壌(根周囲数mm範囲)における水分・イオン動態の理解が必要不可欠であり、特に土壌に含まれる粘土鉱物が根域での物質動態に与える影響を明らかにする必要がある。そこで本研究では、福島県内のカリウム問題土壌および人為的に異なる粘土鉱物を混入した土壌試料を用いて根箱実験を行い、水分条件など土壌の物理的性質や粘土鉱物の存在が、根近傍域での水やイオン(カリウム・セシウム)動態ならびに根によるイオン吸収に与える影響を明らかにする。さらに、得られる根圏土壌域での水分・溶質濃度変化に関する定量データを用いて、精度の高い根圏土壌における水・溶質移動モデルの構築を目指す。

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2018年8月6日作成

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