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2016(平成28) 年度 生存圏科学 萌芽研究 2

更新日: 2016/08/03

研究課題

癌幹細胞に対するマイクロ波非熱照射の影響

研究組織

 代表者 浅野麻実子(大阪薬科大学)
 共同研究者 三谷友彦(京都大学生存圏研究所)
智(大阪薬科大学)

研究概要

癌治療において、再発や悪性化を防ぐことは重要な課題である。これらの原因の一つとして、癌幹細胞の存在がある。癌幹細胞は、自己複製能や多分化能を有し、癌細胞が増殖・分化するうえでの起点として働く。更に、細胞分裂の制御や薬剤排泄、免疫抑制機能を有している。一方で、抗癌剤や放射線治療などの代表的な癌治療法は、細胞分裂期に大きな感受性を示すため、癌幹細胞を死滅させることは困難である。つまり、癌幹細胞を標的とした癌治療法の開発が急務となっている。

我々はこれまでに、新しい癌治療法を確立するためのツールとして、生存圏に存在する電磁波の中からマイクロ波に着目した。種々の培養癌細胞を用いた基礎的研究の結果、マイクロ波の非熱照射が細胞死を誘導することが明らかとなった。またこのとき、ミトコンドリアの特異的かつ直接的な傷害が細胞死の引き金になることが示唆された。つまり、細胞周期非依存的に細胞死が誘導されるため、癌幹細胞を死滅できると推測した。

そこで本研究では、マイクロ波非熱照射が癌幹細胞に与える影響について解析する。まず、癌幹細胞の分離・濃縮法、及び培養系の確立を行う。更に、マイクロ波照射条件を変動させ、癌幹細胞の生存率や機能変化の確認を行う。

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2016年8月3日作成

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