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2009(平成21) 年度 生存圏科学 萌芽研究 7

更新日: 2017/09/22

研究課題

植物の化学感覚 —揮発性物質受容機構の分子生態学的研究—

研究組織

 代表者 杉本貢一 (京都大学・生態学研究センター)
 共同研究者 矢﨑一史 (京都大学・生存圏研究所)
松井健二 (山口大学・医学系研究科)
高林純示 (京都大学・生態学研究センター)

研究概要

植物は自身で移動することができないため、植食者や病原菌の接近をいち早く認識し、すばやい防御応答に備える必要がある。この応答は周囲に生育している被食害植物や被感染植物が放散する揮発性化合物(以下、匂い物質)によって引き起こされると考えられている。しかしながら、植物による匂い物質の受容機構についてはほとんど知られていない。

本研究では、植物の匂い物質受容機構を分子のレベルで明らかにすることを最終目標としている。

これまで、ハスモンヨトウに食害されたトマトの放散する匂い物質が健全トマトに対してハスモンヨトウ抵抗性を付与することを明らかにした。この現象を匂い受容のモデル実験系とし、匂い物質にさらされた際の植物の応答を分子レベルで解明することを目指している。

杉本貢一 2009図 1 植物の匂い物質受容
健全植物が食害を受けると図右端に示した一連の経路で防御応答をする。近隣の被害植物から放散されるにおいをあらかじめ受容しておくと、赤で示した経路(予測)が活性化され、食害を受けた際の応答が増強される

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2009年10月8日作成

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