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2008(平成20) 年度 生存圏科学 萌芽研究 8

更新日: 2017/09/22

研究課題

2008(平成20)年度萌芽ミッションプロジェクト 8
森林生態系の撹乱回復過程における、食物網炭素動態変化の解明

研究組織

 代表者 陀安一郎 (生態学研究センター)
 共同研究者 剛 (生存圏研究所)
内田昌男 (国立環境研究所)
岳 (生態学研究センター)

研究概要

生物間の被食・捕食を介した関係である食物網は、系内の有機物資源や環境構造と密接な関係を有している。光合成生産によって供給される有機物資源は、様々な経路を経て消費者に取り込まれるために、あるものは生産後長い時間を経てから、あるものは比較的短時間のうちに食物網に取り込まれる。森林の撹乱回復過程においては資源状態の大きな変化が起こる事が知られており、これにより、有機物生産・炭素蓄積の増大を担う植物と、それを消費する従属栄養生物の間の関係は大きく変化すると考えられる。本研究は、撹乱回復過程における食物網上の有機態炭素の流れを時間的に評価し、人為的な撹乱が炭素循環にどのような変化をもたらし、それによりどのような食物網構造が形成されているのかを解明する事を目的としている。そのために、環境特異的な食物網への依存が強く示唆されるクモ目を頂点とする食物網構造を対象として研究を行っている。

放射性炭素同位体 14C は、核実験による大量生成と、その後の大気中の存在量の単調減少により、有機物の生産年代を表す指標として用いる事が可能である。そこで本研究は、14C 分析の生態系における応用により、食物網を流れる有機物の生産年代を解明する事を手法上の核としている。

陀安一郎 2008

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2008年7月15日作成

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