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https://forestchemistry.mimoza.jp/tatoumirai2023/
概要
キチンやシクロデキストリン、デンプン、セルロースなどの多糖は、持続可能な資源として我々人類が活用している材料である。多糖について、材料や創薬といった多面的な観点から、それぞれの分野の第一人者である研究者らが最新の研究成果を報告した。
目的と具体的な内容
多糖は天然に存在する豊富な資源である。その活用方法や資源問題について、大学・企業を問わず様々な分野の研究者が、地球規模の問題を視野に入れながら、多糖に関わる最新の研究動向の共有や意見交換をすることを目的として開催した。
多糖は、太陽の恵を受けて地球上で持続的に生産、利用、分解、循環されており、我々人類が、食糧、生活、産業、創薬、エネルギー資源として活用している、人類生存に不可欠な資源である。「多糖の未来フォーラム」は、日本化学会(糖質化学研究会)、日本応用糖質科学会、日本セルロース学会、日本キチン・キトサン学会、日本デキストリン学会によって2006年に設立され、多糖の利用について議論している。
本フォーラムでは多糖研究を発展させることを目的に、最新の多糖研究に加えて木質バイオマス由来の新規材料開発、シクロデキストリンの利用、多糖の酵素分解制御や合成、糖を用いた接着剤の開発などに関する研究発表が行われ、効果的に情報共有されたと共に、今後豊かな人間生活の実現に向けた多糖類の利用について、異分野の産官学の研究者によって垣根を超えた議論が行われ、多糖研究により一層の進展がもたらされた。
生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献
地球規模の問題や人類の生存に関わる課題に対し、科学者・技術者は専門や業界にとらわれず多角的な視点と多様な発想を軸に意見交換や学術・産業の振興を行うことが求められている。今回の会議では、産官学から多くの研究者が参加し、それぞれの専門を超えた議論が行われた。異分野の知が混ざり合い、参加者が新しい視点を身につけ新たなアイデアを創出するきっかけになるものと考えている。再生可能な多糖類の持続的利用は、生物圏の科学にとって大きな意義があり、関連学会と連携して開催された本シンポジウムは、関連分野とのコミュニティ形成に大きく貢献したと思われる。
プログラム
13:00~13:10 | 開会の辞 実行委員長 五十嵐 圭日子 (東京大学) |
13:10~13:45 | 門松 健治 (名古屋大学) ヒューマングライコームプロジェクト始動と開く未来 |
13:45~14:20 | 吾郷 万里子 (明星大学/東京農工大学) 木質バイオマスを原料とする機能性微粒子の創製 |
14:20~14:55 | 伏信 進矢 (東京大学) D-アラビナン分解酵素群の構造生物学 |
14:55~15:10 | 休憩 |
15:10~15:45 | 寺尾 啓二 ((株)シクロケム) 超高齢社会を生きる~ヘルスケアのためのシクロデキストリンの応用技術 |
15:45~16:20 | 尾形 慎 (福島大学) キチン糖類を活用した化学酵素融合法による糖質複合分子の創製 |
16:20~16:55 | 梅村 研二 (京都大学) 糖を用いた木材接着技術の開発 |
17:00~17:10 | 閉会の辞 |
17:30~20:30 | 懇親会 弥生講堂(参加申込必要) |
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2023年4月5日作成/2023年12月6日更新