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第484回生存圏シンポジウム
多糖の未来フォーラム2022

更新日: 2022/12/14

開催日時 2022(令和4)年11月18日(金)13:00–17:30
開催場所 上智大学四谷キャンパス図書館9階L-921 (東京都千代田区紀尾井町7-1)
主催者 日本化学会、糖鎖化学研究会、日本応用糖質科学会、セルロース学会、日本キチン・キトサン学会、シクロデキストリン学会
申請代表者 秋吉一成 (京都大学大学院工学研究科)
所内担当者 矢野浩之 (京都大学生存圏研究所生物機能材料分野)
関連ミッション ミッション4 循環材料・環境共生システム
関連分野 食糧・材料・創薬に関わる分野。

Webサイト: https://tatoumirai2022.wixsite.com/my-site

概要

キチンやシクロデキストリン、デンプン、セルロースなどの多糖は、持続可能な資源として我々人類が活用している材料である。多糖について、材料や創薬といった多面的な観点から、それぞれの分野の第一人者である研究者らが最新の研究成果を報告した。

目的と具体的な内容

多糖は天然に存在する豊富な資源である。その活用方法や資源問題について、大学・企業を問わず様々な分野の研究者が、地球規模の問題を視野に入れながら、多糖に関わる最新の研究動向の共有や意見交換することを目的として開催した。

多糖は、太陽の恵みを受けて地球上で持続的に生産、利用、分解、循環されており、我々人類が食料、生活、産業、創薬、エネルギー資源として活用している、人類生存に不可欠な資源である。「多糖の未来フォーラム」は、日本セルロース学会、日本化学会(糖質化学研究会)、日本応用糖質科学会、日本セルロース学会、日本キチン・キトサン学会、日本シクロデキストリン学会によって2006年に設立され、多糖の利用について議論している。

本フォーラムでは多糖研究を発展させることを目的に、最新の多糖研究、例えば新規セルロース材料開発、シクロデキストリンから成るトポロジカル超分子材料、多糖の酵素分解制御などに関する研究発表が行われ、効果的に情報共有されたと共に、今後豊かな人間生活の実現に向けた多糖類の利用について、異分野の産官学の研究者によって垣根を越えた議論が行われ、多糖研究により一層の進展がもたらされた。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

多糖類未来フォーラムでは、多糖研究を通じて学術と産業の推進を目的に、糖鎖科学分野の最新の研究について情報共有するとともに、産学を問わない異分野の研究者による相互交流・意見効果を行う。多糖が有する秘められた多様な機能の探索と資源としての使用について議論し、多糖の重要性と魅力を現代社会に広く訴える活動を行っている。

地球規模の問題や人類の生存に関わる課題に対し、科学者・技術者は専門や業界にとらわれず多角的な視点と多様な発想を軸に意見交換や学術・産業の振興を行うことが求められている。今回の会議では、産官学から多くの研究者が参加し、それぞれの専門を超えた議論が行われた。異分野の知が混ざり合い、参加者が新しい視点を身に着け新たなアイデアを創出するきっかけになるものと考えている。再生可能な多糖類の持続的利用は、生物圏の科学にとって大きな意義があり、関連学会と連携して開催された本シンポジウムは、関連分野とのコミュニティ形成に大きく貢献したと思われる。

プログラム

13:00–13:10 開会の辞
会長秋吉一成(京都大学)
13:10–13:50 鈴木道生(東京大学)
「真珠貝の貝殻におけるキチン分解酵素の役割」
座長:川田俊成(京都府立大学)
13:50–14:30 芹澤武(東京工業大学)
「合成ナノセルロースの分子デザインと機能」
座長:三浦佳子(九州大学)
14:30–15:10 阪本龍司(大阪府立大学)
「ペクチン分解酵素の多様性と利用について」
座長:徳安健(農業・食品産業技術総合研究機構)
15:10–15:20 休憩
15:20–16:00 齋藤継之(東京大学)
「セルロースナノファイバーの構造解析と成形加工の最先端」
座長:杉山淳司(京都大学)
16:00–16:40 渡辺隆司(京都大学)
「木質バイオマスの有機酸への超穏和溶解による新素材の創成」
座長:矢野浩之(京都大学)
16:40–17:20 由井伸彦(東京医科歯科大学)
「シクロデキストリン系ポリロタキサンによる細胞調節機能の創発」
座長:早下隆士(上智大学)
17:20–17:30 閉会の辞
伊藤耕三(東京大学)

Symposium-0484
ポスター PDF ファイル (578 073 バイト)

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2022年9月14日作成,2022年12月14日更新

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