menu

第471回生存圏シンポジウム
地磁気誘導電流(GIC)研究会

更新日: 2022/04/14

開催日時 2022(令和4)年3月23日(水)9:50–14:30
開催場所 オンライン
主催者 海老原祐輔(京大RISH)、後藤忠徳(兵庫県立大学)、亘慎一(NICT)
申請代表者 海老原祐輔 (京都大学生存圏研究所生存科学計算機実験分野)
関連ミッション ミッション5-3 生活情報のための宇宙インフラ
関連分野 生存科学計算機実験分野。

Webサイト: https://sites.google.com/view/gic-japan2021

概要

日本の送電網を流れるGICの特性を把握し、GICによる被害を低減するための課題を整理する。

目的と具体的な内容

地磁気誘導電流(GIC)は送電網など接地された長大な導電体を流れる準直流電流である。GICは太陽活動に起因する宇宙環境変動に伴って増大し、停電を誘発することがある。GIC災害が起こる頻度は極めて低いが、ひとたび起これば現代社会に生きる我々にとって脅威となる。地磁気的な中低緯度帯に属する日本はGICの影響が小さいと考えられていたが、必ずしも安全とは言えないことが分かりつつある。本研究会は、日本の送電網を流れるGICの特性を把握し、GICによる被害を低減するための課題を整理することを目的とする。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

宇宙環境変動が送電網という社会インフラに及ぼす影響を議論するもので、ミッション5-3「日常生活における宇宙・大気・地上間の連関性」と深く関わっている。

本研究会の開催を契機として国内における持続的なGIC研究の体制が整備され、GICハザード低減に向けた学際研究の礎となることが期待される。GICハザードの理解のため、研究分野の垣根を越えた基礎的研究の高度化が必要であることが経済産業省の報告書(太陽フレアによる地磁気誘導電流に関する調査検討委員会,報告書,2014)で指摘されおり、本研究会はこれに呼応するものである。太陽を起点として日本のGICを予測するスキームの開発についても議論し、社会実装による成果還元を目指す。

プログラム

09:50–10:00 海老原祐輔(京大RISH)
趣旨説明
セッション1. GICはいつ増幅するか?
10:00–10:20 野津湧太*(コロラド大学)
太陽型星スーパーフレア観測と、太陽での極端宇宙天気現象の可能性
10:20–10:40 片岡龍峰*(国立極地研究所)
巨大磁気嵐の発生頻度について
10:40–11:00 早川尚志*(名大ISEE)
アナログ記録による過去の激甚宇宙天気現象の事例研究:磁気擾乱とオーロラ低緯度境界
11:00–11:15 海老原祐輔*(京大RISH),亘慎一(NICT),Sandeep Kumar(名大ISEE)
キャリントン磁気嵐再来時に日本の送電網を流れる地磁気誘導電流の予測
11:15–11:30 張天*(京大RISH),海老原祐輔(京大RISH)
Study on large–amplitude GIEs observed at Kakioka
11:30–11:45 亘慎一*(NICT),中溝葵(NICT),海老原祐輔(京大RISH)
GICと地磁気擾乱について
11:45–12:00 中村紗都子*(名大ISEE),海老原祐輔(京大RISH),亘慎一(NICT),後藤忠徳(兵庫県立大学)
GIC伝達関数への気象条件の影響について
セッション2. GICはどこで増幅するか?
13:00–13:20 臼井嘉哉*(東大地震研)
日本の3次元電気比抵抗構造推定の研究動向
13:20–13:40 南拓人*(神戸大)
地中電磁誘導の数値シミュレーションの現状と将来展望について
セッション3. GICによる被害を低減するために
13:40–14:00 鈴木淑子*(東京電力パワーグリッド)
太陽フレア発生が電力系統に及ぼす影響について
14:00–14:20 塩田大幸*,石井守(NICT)
日本における経済影響の試算とその課題
14:20–14:30 海老原祐輔*(京大RISH),中溝葵(NICT)
GIC宇宙天気予報の高精度化に向けて
セッション4. 総合討論
14:30–15:00 討論(GIC研究のあり方と展望、GIC宇宙天気予報のあり方等)

ページ先頭へもどる
2022年1月24日作成,2022年4月14日更新

一つ前のページへもどる

〒 611-0011 京都府宇治市五ヶ庄
TEL: 0774-38-3346 FAX: 0774-38-3600
E-mail: webmaster@rish.kyoto-u.ac.jp