概要
A-KDK全国共同利用で得られた研究成果を中心に、広く生存圏科学の発展における数値シミュレーションの役割について議論した。
目的と具体的な内容
A-KDK全国共同利用は宇宙圏・大気圏の電波科学および生存圏科学に関連した大規模計算機実験研究を主体とし、生存圏研究所ミッション1(環境計測・地球再生)、3(宇宙環境・利用)、5(高品位生存圏)が関連している。KDK専門委員会で採択した研究課題の成果発表の場であるとともに、宇宙プラズマ、超高層・中層大気中の波動現象、宇宙電磁環境をはじめ生存圏科学に関する計算機実験等の講演も広く受け付け、最新の知見と情報を交換する場とする。
生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献
計算機性能の大幅な向上と相まって、数値シミュレーションは様々な研究分野において重要な研究手法の一つとなり、複雑な人類生存圏の正しい理解と問題解決にとって不可欠なものである。本シンポジウムは、個々の研究課題成果の発表だけでなく、生存圏科学の発展において数値シミュレーションがどのような役割を果たすことができるか、また、生存圏科学の中のどのような分野において数値シミュレーションが求められているかを模索、議論する機会ででもあり、生存圏科学の推進という観点においても重要である。
プログラム
10:00–10:20 | 田中高史* アークオーロラの一般理論 |
10:20–10:40 | 近藤光志* 昼側磁気圏境界環境と磁気リコネクション |
10:40–11:00 | 渡邉悠太郎*,銭谷誠司 ガイド磁場条件での磁気リコネクションの衝撃波構造分析 |
11:00–11:20 | 渡辺正和*,蔡東生,熊沛坤,藤田茂,田中高史 交換型リコネクションの磁場トポロジー |
11:20–11:40 | 山本百華*,銭谷誠司 密度非対称条件におけるプラズモイド型磁気リコネクションのMHDシミュレーション |
11:40–12:00 | 清水徹* テアリング不安定性の線形理論 |
12:00–13:00 | 昼休み |
13:00–13:20 | 海老原祐輔*,田中高史 Region 1型沿磁力線電流の生成領域 |
13:20–13:40 | 室賀健太*,三宅洋平,臼井英之 粒子シミュレーションによる微粒子後方プラズマウェイクの構造解析 |
13:40–14:00 | 深澤伊吹*,三宅洋平,臼井英之,栗田怜,小嶋浩嗣 宇宙プラズマ中における電界センサー特性に関する計算機シミュレーション |
14:00–14:20 | 謝怡凱*,大村善治,久保田結子 Energetic Electron Precipitation Induced by Oblique Whistler Mode Chorus Emissions |
14:20–14:40 | 坂田遼弥*,関華奈子,堺正太朗,寺田直樹,品川裕之,田中高史 太陽条件や惑星固有磁場が太古火星の電離大気散逸に与えた影響 |
14:40–15:00 | 田所裕康*,加藤雄人 エンケラドス衛星周辺におけるイオン化衝突反応による1 keV電子のエネルギー消失 —初期結果報告— |
15:00–15:20 | 田村亮祐*,西村耕司,橋口浩之 レーダー干渉計インバージョンによる風速推定手法におけるシミュレーション検証 |
15:20–15:25 | 海老原祐輔 2021年度KDK共同利用実績とスパコンの更新について |
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2022年1月12日作成,2022年4月14日更新