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第416回生存圏シンポジウム
第9回東日本大震災以降の福島県の現状及び支援の取り組みについて

更新日: 2021/04/23

開催日時 2019(令和元)年12月11日(水)13:30~12日(木)15:15
開催場所 京都アカデミアフォーラム 大会議室CおよびD
〒100-6510 東京都千代田区丸の内1-5-1 新丸の内ビルディング10階
主催者 上田義勝 (京都大学生存圏研究所)
谷垣実 (京都大学複合原子力科学研究所)
申請代表者 上田義勝 (京都大学生存圏研究所宇宙圏電磁環境探査分野)
関連ミッション ミッション1 環境診断・循環機能制御
関連分野 生存圏科学、植物科学、放射線計測学、社会学、土壌学。

概要

生存圏研究所においては震災関連の研究報告を、生存圏シンポジウム「東日本大震災以降の福島県の現状及び支援の取り組みについて」として毎年開催している。今回も複合原子力科学研究所との共同で開催した。

目的と具体的な内容

2011年3月の東日本大震災に関するシンポジウムとして、これまで合計8回の生存圏シンポジウム「東日本大震災以降の福島県の現状及び支援の取り組みについて」を毎年開催し、これまでに約500名の参加者があった。今年度も国際シンポジウムとしての開催も行い、またより幅広い研究テーマでの講演を行うため、昨年に引き続き複合原子力科学研究所において開催している第7回「原発事故被災地域における放射線量マッピングシステムの技術開発・運用とデータ解析に関する研究会」との共同開催となった。

2019(令和元)年度は、共同開催でのシンポジウムとして、継続研究としての成果を東京大学、新潟大学、高知工科大学、福島大学などの国内大学の他、新たに大学院生の発表も3件あった。また、企業としては国際航業株式会社や日立、ソニーの発表・講演があり、活発な議論が行われた。福島県における現状の支援研究の状況については、新たにNPO法人(ふくしま再生の会)からの2件の講演もあり、今後の研究に向けた活発な議論が進められた

参加者としては関連大学からの参加の他、企業からの参加、研究機関などからの参加もあり、会議室定員(50名)が満席になるほどの盛況となった。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

生活圏を脅かす要員の一つとなりうる事故で、特に原発の事故に対しては、放射性物質の拡散などの情報が中々得られない不安定な状況になりやすく、地道な研究活動により、人類生存圏の安心・安全な社会を構築して行かなくてはならない。本研究集会では、これまで福島県の現状と復旧・復興に向けた支援研究の取り組みを継続して発表し、生存圏科学のコミュニティに現地の正しい情報を伝えることに取り組んできている。今年度もシンポジウムとして発表したほか、共同開催による幅広い発表事例も昨年よりさらに増え、今後ますますの継続発展研究となることが期待される。

また、本研究集会に関連して、中高校生を対象とした震災関連の出張授業なども継続して開催している。

  • 亀岡市立大井小学校(5年生, 85名)9月5日実施

プログラム

2019年12月11日

13:30–13:35 開会あいさつ
京都大学生存圏研究所 上田義勝
  走行サーベイ関係 座長:上田義勝(京都大学)
13:35–14:05 「KURAMAの現状」
京都大学複合原子力科学研究所 谷垣実
14:05–14:35 「ASURAの調査結果の紹介」
新潟大学 後藤淳
14:35–15:05 「生活行動経路に沿ったKURAMA測定に基づく被ばく線量の推定」
日立東日本ソリューションズ 佐藤哲朗
  関連技術 座長:水野義之(京都女子大学)
15:05–15:35 「マッピングデータの統合技術などJAEAの研究動向」
国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 武宮博
15:35–16:05 「放射線量マッピングのための屋内外測位技術の現状」
国際航業 津野浩一
16:05–16:15 休憩
  セシウム動態 座長:徳田陽明(滋賀大学)
16:15–16:35 「ダイズのセシウム吸収に与えるGmHAK5遺伝子発現の寄与」
東京大学大学院農学生命科学研究科 斉藤正吾
16:35–16:55 「森林小流域からのセシウムボール流出に関する研究」
東京大学大学院農学生命科学研究科 羽田野聡
16:55–17:15 「福島県の森林における放射性セシウムの流出機構に関する研究」
京都大学大学院情報学研究科 川井拓哉
17:15–17:35 「大気浮遊物中の放射性セシウムの農作物への影響」
東京大学大学院農学生命科学研究科 二瓶直登
18:30 懇親会

2019年12月12日

  総合的な話題 座長:谷垣実(京都大学)
10:00–10:30 「天然トリチウムのPHITSによる定量的再現と新たな予言~成層圏トリチウム層の存在可能性について」
京都女子大学名誉教授 水野義之
10:30–11:00 「線量評価の有意性と評価線量の有用性」
高エネルギー加速器研究機構 加藤和明
11:00–11:30 「飯舘村牧草地でのKURAMA-II測定テスト」
NPO法人ふくしま再生の会 高橋正二
11:30–12:00 「ふくしま再生の会での環境モニタリング活動」
NPO法人ふくしま再生の会 小川唯史
12:00–13:30 昼食
  見える化・農業関係 座長:杉山暁史(京都大学)
13:30–14:00 「CsI検出器を用いた土壌中の放射性セシウム分布の推定」
高知工科大学 百田佐多生
14:00–14:30 「除染後農地におけるKURAMAを活用した見える化技術の開発」
福島県農業総合センター 斎藤隆
14:30–15:00 「水稲における放射性セシウム吸収抑制対策の今後について」
農研機構東北農業研究センター(福島拠点) 藤村恵人
  まとめ
15:00–15:15 全体まとめ
京都大学複合原子力科学研究所 谷垣実
Symposium-0416a Symposium-0416b

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2019年10月16日作成,2019年12月20日更新

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