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第394回生存圏シンポジウム
平成30年度DOL/LSF全国・国際共同利用研究成果報告会

更新日: 2019/03/08

開催日時 2019(平成31)年3月4日(月)13:00–17:00
開催場所 京都大学生存圏研究所 木質ホール3階
主催者 京都大学生存圏研究所
申請代表者 吉村剛 (京都大学生存圏研究所居住圏環境共生分野)
関連ミッション ミッション1 環境診断・循環機能制御
ミッション2 太陽エネルギー変換・高度利用
ミッション4 循環材料・環境共生システム
ミッション5 高品位生存圏
関連分野 居住圏環境共生分野、生活圏構造機能分野、循環材料創成分野、生態系管理・保全分野。

概要

本研究集会では、居住圏劣化生物飼育棟(DOL)/生活・森林圏シミュレーションフィールド(LSF)において2018(平成30)年度に実施された全国・国際共同利用研究16課題の成果について報告を行い、研究の発展と深化を図った。

目的と具体的な内容

居住圏劣化生物飼育棟(DOL)/生活・森林圏シミュレーションフィールド(LSF)は、生存圏研究所全国・国際共同利用研究施設の一つとして、現在木材劣化生物を用いた種々の室内試験の実施及び生物の供給、並びに各種木材・木質の野外耐久性試験や生態学的調査研究に供されている。

その研究内容は、木質科学、微生物工学、生態学など多岐にわたっていることから、年一回研究成果について報告会を開催し、お互いの研究内容について理解を深めるとともに、建設的な立場からのディスカッションを行う必要がある。

本研究集会では、上記の通り、DOLとLSFにおいて2018(平成30)年度に実施された全国・国際共同利用研究18課題の成果について報告を行い、研究の発展と深化を図った。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

本研究集会では、DOL/LSF全国・国際共同利用研究課題として当該年度に採択された課題について、その研究成果を報告し、種々の分野の専門家とのディスカッションによって、より発展・深化させることを目指している。このことによって、木質科学、微生物工学、生態学などにおけるコミュニティー全体の研究の発展をサポートすることができるとともに、異分野の研究者との交流によって、新しい研究テーマの発掘や創成に結びつくことが期待される。また、研究課題には多くの学生も参加しており、本研究集会への参加及び発表については、教育的効果も大きい。

上述したように、DOL/LSF全国・国際共同利用研究は、木質科学、微生物工学、生態学などの多くのの研究分野にわたっており、本報告会の開催によって異分野との融合による新しい研究テーマの発掘につながることが大きく期待される。これらの研究分野における新しい融合的研究課題の創成は、まさに生存圏研究所が主導してきた生存圏科学そのものであると言える。特に、ミッション1-環境診断・循環機能制御、およびミッション4-循環材料・環境共生システム、に関係が深い。また、専門委員会・国際アドバイザリー委員にも本研究集会に参加いただくことによって、生存圏科学の国際的認知度の向上にも大きく貢献している。

プログラム

13:00 開会挨拶と今年度の活動の概要報告
13:10–14:50 課題番号1~9の発表

  1. 床下換気扇の野外データの取得
    研究代表者:近畿職業能力開発大学校 藤村悦生
  2. 環境と調和した木材保存法の開発
    研究代表者:京都大学・生存圏研究所 吉
  3. 食用担子菌類における遺伝的多様性評価
    研究代表者:京都大学・農学研究科 本田与一
  4. 蟻害を受けた木質接合具の残存耐力に関する実験的研究
    研究代表者:広島大学・工学研究科 拓郎
  5. 昆虫病原性糸状菌を利用した家屋害虫クロゴキブリの防除に関する研究
    研究代表者:九州大学・農学研究院 青木智佐
  6. フルフリルアルコール処理スギ材の生物劣化抵抗性
    研究代表者:奈良県森林技術センター 増田勝則
  7. シロアリ腸内微生物の新規培養法の開発
    研究代表者:筑波大学・生命環境系 青柳秀紀
  8. 廃棄物を基質とした新規乾材シロアリ用ベイト剤の開発
    研究代表者:京都大学・生存圏研究所 吉
  9. リモナイトのシロアリ類に対する忌避効果
    研究代表者:京都工芸繊維大学・生物資源フィールド科学教育研究センター 秋野順治
14:50–15:10 休憩
15:10–16:50 課題番号10~18の発表

  1. 木造大壁の内部劣化診断手法に関する研究
    研究代表者:前橋工科大学・工学部 洋樹
  2. 筍皮抽出物の生物劣化抵抗性
    研究代表者:京都工芸繊維大学・繊維学系 岡久陽子
  3. シロアリによるスギ材の食害促進物質の探索
    研究代表者:宮崎県・木材利用技術センター 須原弘登
  4. 大型木造の接合部における生物劣化を評価するための基礎的研究
    研究代表者:宮崎県・木材利用技術センター 中
  5. 金属固体を用いた防腐防蟻処理の開発
    研究代表者:富山県・農林水産総合技術センター木材研究所 栗
  6. 木材への腐朽菌侵入とシロアリ侵入の関係
    研究代表者:熊本高等専門学校 木原久美子
  7. 振動・音響的アプローチによるシロアリの挙動制御に関する実験的研究
    研究代表者:大分大学・工学部 富来礼次
  8. 高湿環境下における保存処理木材に接する金物類の腐食評価
    研究代表者:大阪市立大学・工学部 石山央樹
  9. 腐朽過程を考慮した木片混じり土の力学特性の把握
    研究代表者:名古屋大学・工学研究科 中野正樹
16:50 閉会挨拶

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2018年12月5日作成,2019年3月8日更新

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