協賛: 特定非営利活動法人 日本電磁波エネルギー応用学会
目的と具体的な内容
本シンポジウムは、ミッション 2 の太陽エネルギー変換・利用に関連した生存圏学際領域の開拓のためのシンポジウム、2011(平成23)年度より共同利用を開始した先進素材開発解析システム(Analysis and Development System for Advanced Materials, 以下 ADAM と略)のキックオフシンポジウム、フラグシップ共同研究「バイオマス・物質変換のためのマイクロ波高度利用共同研究」の研究成果報告と今後の活動指針を議論する目的で企画開催したものである。ADAM は、マイクロ波加熱を用いた新材料創生、木質関連新材料の分析、その他先進素材の開発と解析などに用いられ、ミッション 2 の太陽エネルギー変換・利用、ミッション 4 の循環型資源・材料開発に貢献する先端設備である。これまで実施してきた持続的生存圏創成のためのエネルギー循環シンポジウムに加えて、ADAM 共同利用の意義とマイクロ波高度利用生存圏フラッグシップ共同研究の研究成果、目的を紹介することにより、これらが三位一体となった共同利用・共同研究活動を円滑に進展させることを目的とした。
生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献
生存圏フラッグシップ共同研究「バイオマス・物質変換のためのマイクロ波高度利用共同研究」の成果発表、ADAM 共同利用の紹介と成果発表、ミッション 2 の成果発表を合体させることで、研究所の設備や人材を資源とする共同利用・共同研究を発展させる目標が明確化した。これにより、エネルギーのベストミックスや新素材創成、マイクロ波高度利用に寄与する学際・融合プロジェクトが発展すると期待される。本シンポジウムはこれらの分野の関連研究者の情報交換を促進する場としての役割を担うと同時に、ADAM 共同利用の発展にも寄与した。本シンポジウムに先立ち、ADAM 設備の見学会も開催した。講演会と同時に、共同利用装置の性能や機能を直接学ぶ機会を創出することにより、共同利用・共同研究の場が醸成される契機を与えた。
プログラム
13:00–13:15 | 開会の辞 篠原真毅 (京都大学) |
マイクロ波応用・先端材料 | |
13:15–13:55 | 招待講演 「マイクロ波プロセスにおける材料創製と産業化」 塚原保徳 (大阪大学) |
13:55–14:25 | 招待講演 「液相加圧反応用連続式マイクロ波装置の開発」 近田司 (日本化学機械製造株式会社) |
14:25–15:05 | 講演 「マイクロ波による瓦礫中の有害物質迅速処理研究の現状」 篠原真毅a、佐藤元泰b、堀越智c、吉川昇d、樫村京一郎a、木嶋敬昌e (a京都大学、b中部大学、c上智大学、d東北大学、e日本スピンドル製造株式会社) |
15:05–15:25 | 講演 「木質バイオマス糖化前処理における簡易型マイクロ波照射装置の設計開発」 長谷川直輝a、三谷友彦a、篠原真毅a、大代正和ab、瀬郷久幸b、桂陽子b、渡辺隆司a (a京都大学、b日本化学機械製造株式会社) |
15:25–15:45 | 休憩 |
先端分析化学・生物機能 | |
15:45–16:25 | 招待講演 「炭素材料の透過電子顕微鏡による微細組織および構造解析」 押田京一 (長野工業高等専門学校) |
16:25–16:55 | 招待講演 「リグニン由来芳香族ヒドロキシ酸ポリエステルのマイクロ波重合および分子構造解析」 石井大輔a・三崎公大b・前田拓希a・林久夫a・三谷友彦b・篠原真毅b・吉岡康一b・渡辺隆司b (a龍谷大・b京都大学) |
16:55–17:35 | 講演 「セルロース合成活性の必要十分条件とは?」 今井友也 (京都大学) |
17:35–17:50 | 閉会の辞 渡辺隆司 (京都大学) |
同時開催企画
全国共同利用設備: 先進素材開発解析システム(ADAM)見学会 (10:30–11:50)
ポスター PDF ファイル (1 140 845 バイト) |