目的・内容
一見健全でも、病理学的調査では枯損や倒木が予測される森林が多い。管理不備や気象変動などにより森林の持続性が危うい現状を解説した。また、先端技術導入などによる独創的な樹木の健康診断について討議した。
- 樹木および森林の健康を科学的に測る方法と、昆虫・線虫・病原菌による森林の健全性低下の現状や原因についての議論が深まった。
- 医学や農学における健康診断の方法論が、樹木の健康にも適用できる可能性が示された。
- 全般を通じて活発な質疑・応答があり、充実したシンポジウムであった。
プログラム
13:30–14:10 | 「マツの抵抗力を遺伝子で探る」 —材線虫病に対する抵抗力の分子診断— 黒田宏之 (京都大学生存圏研究所講師) |
14:10–14:50 | 「ヒトの健康と病気をペプチドで診断する」 —個別化医療時代(2020年)の新規基盤技術の確立にむけて— 田中憲次 (株式会社プロトセラ代表取締役社長) |
14:50–15:30 | 「植物の免疫反応を光で測る」 —抵抗性品種の選抜や植物の健康診断技術への応用を目指して— 牧野孝宏 (光産業創成大学院大学特任教授) |
15:30–15:40 | 休憩 |
15:40–16:20 | 「養菌性キクイムシの行動と樹木の健康」 —微生物との巧妙な連携— 衣浦晴生 (森林総合研究所関西支所主任研究員) |
16:20–17:00 | 「病原体の侵入に対する樹木組織の反応」 —発病の兆しを検出する— 黒田慶子 (森林総合研究所関西支所グループ長) |
ポスター PDF ファイル (4 353 653 バイト) ポスター制作: 黒田宏之 (京都大学生存圏研究所) |