要旨
この数年、欧州や豪州、中国など世界各地から深刻な旱魃の被害が報告されている。熱帯モンスーン気候であるインドシナ半島でも、タイやカンボジアでは周期 的に洪水・旱魃が頻発し、災害発生の前後を通じて定期的に監視し、被害を軽減する技術が求められている。本研究の全体構想では、旱魃被害軽減および水循環 の把握のために、衛星搭載の合成開口レーダ (SAR) から土壌水分、植物体の水分量を精度良く推定する手法の確立に取り組んでいる。
今回は、タイ東北部の水田で実施してきた現地計測に基づく土壌水分推定モデルの校正、1990 年代に観測された SAR 画像から推定された土壌水分分布図について報告する。また水田でのマイクロ波散乱を検証するため実施してきた室内実験での知見を元に、SAR 画像からイネの成長を推定する試みも併せて報告する。
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