日時・場所
日時: 2015(平成27)年10月25日 (日) 13:30–16:00
会場: 京都大学宇治おうばくプラザ きはだホール
定員: 300名
参加料: 無料
連絡先
〒 611-0011 京都府宇治市五ヶ庄
電話: 0774-38-3346 (H27年度公開講演会)
電話: 0774-38-3601
ファクシミリ: 0774-38-3600
プログラム
13:30–13:40 所長挨拶
13:40–14:15 「新しい木材害虫から住宅を護る」 教授 吉村剛
東南アジアや南米、そしてアフリカなどの熱帯地域からはラワンなどの広葉樹材が日本に輸入されてきます。また、ロシアや北米からはベイマツやスプルースなどの針葉樹材が入ってきます。これらの輸入木材・木質材料とともに、いろいろな木材害虫も日本にやってきます。本講演では、住宅の省エネルギー化、すなわち高機密・高断熱化という流れの中で、新しい木材害虫問題への取り組みを紹介します。
14:15–14:50 「木に学ぶ、きのこに学ぶサイエンス」 助教 西村裕志
緑あふれる樹木は木質バイオマスと呼ばれる貴重な資源です。いまバイオマスから石油に代わる化成品やバイオ燃料をつくる研究が盛んに行われています。講演ではバイオマスの構造を分子レベルで観察する方法と、炭素の循環や木の変換にとっても重要な 「きのこ」 がどうやって木を分解していくのかお話しします。
14:50–15:25 「木造建築千年の技術」 助教 北守顕久
私たちは身近で豊富な木材資源を利用して建物を作ってきました。いま残る様々なかたちの伝統建築物は、多様な風土や災害に適応し変遷・発展してきたもので、木組みや架構には強く長持ちさせるための仕組みを見出すことができます。持続的生存圏のため、建築物のさらなる木造化が提唱されるなか、本講演では先人の知恵を学び、「木を活かす」技術について考えてみたいと思います。
15:25–16:00 「木づかいの匠、日本」 助教 田鶴寿弥子
19世紀初め、古社寺保存法が制定されて以来、多くの歴史的建造物の保存修理が実施されました。解体修理で行われる樹種調査は後補材選択に重要となるだけでなく、樹種選択の地域性や当初・修理での部材選択の変遷等の把握にも重要な情報となります。また古文書との比較で当時の木材流通、植生解明にも有益となります。今回は特に北陸地域の建造物に注目し、樹種の地域性や歴史的変遷について考えたいと思います。
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2015年8月6日作成