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要旨
蛇紋岩が風化して生成した蛇紋岩土壌は、通常の土壌には見られない重金属集積など様々な特徴を有する。これまでの蛇紋岩帯の植生に関する研究では、多くの報告が草原生態系、草本植物を対象にしてきた。しかし蛇紋岩帯には森林生態系も存在し、その天然の維持機構の解明は、蛇紋岩生態系全体の保全と管理に資する。講演者らは、蛇紋岩土壌が分布する京都府北部の大江山を対象に、「いかにして蛇紋岩帯で森林生態系が成立するのか」という問いに答えるべく、様々な生態学的側面から調査、仮説検証に取り組んできた。本発表では、これまでの成果を振り返り、最後に統合した視点から、大江山の蛇紋岩帯における森林生態系の成立、維持機構を議論する。