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第545回生存圏シンポジウム
令和6年度 木質材料実験棟共同利用・共同研究発表会

更新日: 2025/03/26

開催日時 2025/03/11(火曜日)
開催場所 オンライン
申請代表者 五十田 博(生存圏研究所)
所内担当者 中川 貴文(生存圏研究所)
関連ミッション ミッション4 循環材料・環境共生システム
ミッション5 高品位生存圏
関連分野 建築学、木質材料学、木材保存学、建築士、木造関連メーカー、林産、応用生命、炭素材料など

概要

本報告会は木質材料実験棟の共同利用研究における研究成果を発表することで、それぞれの研究テーマにおける深化および、他分野からの刺激を受けること、そして、研究の進め方やグループ作りなどについての意見交換を行うことを目的として例年開催されるもので、本年度は令和6年度に実施された15件の木質材料実験棟全国共同利用研究の成果発表が行われた。

目的と具体的な内容

令和6年度に実施された15件の木質材料実験棟全国共同利用研究の成果発表会を実施した。15件の報告内容の内訳は、木質構造に関するもの1件、木材の耐久性・保存に関するもの2件、炭素素材としての木質材料に関するもの2件、wallstatに関するもの8件、その他2件である。木質材料実験棟が共同利用施設として開放している、鋼製反力枠、1000kN アクチュエータ試験機、直パルス通電加熱装置およびSEM、ECO住などを活用した多彩な内容であった。一人当たり20分の持ち時間で発表が行われ、活発な議論がなされた。これら多岐に渡る内容を、発表者がお互いに理解度を上げられるように工夫された説明がされており、大変興味深い発表会となった。今後、分野間を超えた融合が起こることに期待したい。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

生存圏科学のうち、ミッション4「循環材料・環境共生システム」に関連する研究報告と、ミッション5-4「木づかいの科学による社会貢献」に関連する発表が為された。これらは高機能な炭素素材の開発と言った分子レベルの内容から、実大建築物での構造利用に関する応用的な内容まで多岐にわたった。再生産可能な生物資源である木質資源の有効活用は、「環境保全と調和した持続的社会の基盤となる先進的科学技術」を追求する生存圏科学と密接に関係する。今後これら生物資源がさらに様々な場面で活用される未来像に向けて、非常に有用な先進的な取り組みが報告されたと考える。
 また、発表分野が幅広いことも本共同利用設備の特徴である。これら異分野の研究内容が一堂に会してディスカッションを行うことで、見方の異なった意見を得ることができ、相互に刺激があったと考える。

目的および内容

木質材料実験棟共同利用・共同研究の令和6年度の申請課題についての研究報告会を行い、成果の活用方法や今後の研究内容、発展について討論する。

プログラム

13:00 開会挨拶 五十田 博(京都大学生存圏研究所 木質材料実験棟共同利用委員長)
13:05 クラスタービーム照射による表面反応に関する研究
瀬木利夫(京都大学大学院工学研究科)
13:25 バイオマス由来多孔質炭素材料の作製
坪田敏樹(九州工業大学大学院工学研究院)
13:45 木造住宅の地震時層崩壊を抑制する通し面材工法に関する研究
宮津裕次(東京理科大学理工学部建築学科)
14:05 木質ペレット由来ガス化残渣の賦活による活性炭の製造及びその応用
畑 俊充(京都大学生存圏研究所)
14:25 住宅床下環境における銅系接合具の木材防腐効果の検証
栗﨑 宏(富山県農林水産総合技術センター木材研究所)
14:45 暴露された木質材料の長期性能評価
久米凜佳(広島大学大学院先進理工系科学研究科、研究代表:森拓郎代理)
15:05 自己修復性を持つ画期的な木材保護着色塗料の開発
大木博成(玄々化学工業株式会社)
15:25 総括 畑 俊充(京都大学生存圏研究所)

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2024年3月25日作成/2025年3月4日更新

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