Research Institute for Sustainable Humanosphere

共同研究

2012(平成24) 年度 生存圏科学 ミッション研究 26

研究課題

GPS電波掩蔽観測のデータ解析手法に関する国際共同研究
International collaborative studies on data analysis method for GPS radio occultation experiment
(国際共同研究) 7

研究組織

 代表者 山本衛 (京都大学生存圏研究所)
 共同研究者 津田敏隆 (京都大学生存圏研究所)
新堀淳樹 (京都大学生存圏研究所)
横山竜宏 (京都大学生存圏研究所)
Thomas Djamaluddin (インドネシア航空宇宙庁(LAPAN))
Clara Yatini (宇宙科学センター)
Rizal Suryana (宇宙科学センター)
Yoga Andrian (宇宙科学センター)
Noersomadi (宇宙科学センター)
Dyah R. Martiningrum (宇宙科学センター)
関連ミッション
  • ミッション 1 (環境計測・地球再生)
  • ミッション 3 (宇宙環境・利用)

研究概要

研究の目的と目標、生存圏科学との関わり

宇宙開発は従来、米、露、日本、欧州が中心であったが、近年はアジア諸国でも盛んに推進されている。インドネシア航空宇宙庁(LAPAN)においても、小型衛星 TUBSAT をドイツと共同で設計製作し、インドのロケットで 2007 年に打ち上げた。今後、LAPAN は同様の小型衛星を打ち上げることを計画しており、搭載ミッションの候補を調査している。

近年、小型衛星による GPS 掩蔽ミッションが大気圏・電離圏科学および天気予報に大変有用であるとして注目を集めている。低軌道(LEO)衛星から見て GPS 衛星が地平線に没する(掩蔽現象)場合、GPS 電波が大気層を通って LEO 衛星に到達する。この際大気中で GPS 電波は屈折・遅延するので測位誤差が生じるが、逆にこの誤差から大気情報を取り出せる。GPS 掩蔽は 50 kg 程度の小型衛星でも実現でき、衛星軌道の制御も比較的簡単であることから、LAPAN の TUBSAT に適したミッションである。我々は、GPS 掩蔽ミッションの基礎と活用法を紹介すべく、過去数回にわたりインドネシアでセミナーを開催してきた。

今回、LAPAN の若手研究者3名がインドネシア科学技術庁(RISTEK)の外国研修プログラムに応募し、約 3 ヶ月にわたり生存研を訪問する旅費と滞在費を獲得した。LAPAN 研究者が生存研で使用する計算機環境の整備と旅費が必要であるため、本課題で申請する。来日研究者のうち 2 名は、GPS 掩蔽の原理およびデータ解析方法の習得、あと 1 名は人工衛星が飛翔する空間である電離圏のイレギュラリティについて研修を受ける。

研究計画・方法

生存研とインドネシア航空宇宙庁(LAPAN)は学術交流協定(MOU)を交換して共同研究を推進している。MOU には研究者交流促進・人材育成の一環として、LAPAN の若手研究者を受け入れて、先端課題に関する啓発的活動を行うことが謳われている。一方、インドネシアにおいては科学技術のいっそうの強化策が進められつつある。LAPAN の上部組織であるインドネシア科学技術庁(RISTEK)は、インドネシアの研究者が外国の大学・研究所を 3 ヶ月間にわたって訪問するための競争的経費を創設した。今回、LAPAN の若手の研究員3名がこれに応募し生存研への訪問費用を獲得した。生存研では、観測原理の講義、データ解析手法の解説および解析結果の科学的解釈等を指導する。本課題は、3 名の研究環境整備と旅費等の支援をすることを目的としている。これは MOU に基づく生存研と LAPAN 間の国際共同研究を円滑に推進するうえでも重要である。研究経費はインドネシアの若手研究者のために使用される。

この研究では、インドネシアの LAPAN の若手研究者が、生存研に集積されている過去の GPS 掩蔽ミッションのデータを用いて、解析を行う。このため、2012 年 7 月(予定)に LAPAN の若手研究者 2 名(Rizal, Yoga)が来日し、共同研究を 3 ヶ月間実施する。また Dyah R Martiningrum は 2012 年 6 月下旬から 3 ヶ月間来日して電離圏イレギュラリティに関する共同研究に従事する。なお、Noersomadi は既に生存研を 2 度長期訪問しており、データ解析の基礎を習得していることから、メールや SKYPE 等によって情報交換することで共同研究を進める。

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2012年10月9日作成

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