Research Institute for Sustainable Humanosphere

共同研究

2020(令和2) 年度 生存圏科学 ミッション研究 4

研究課題

宇宙電磁環境測定のための超小型・高速信号処理FPGAモジュールの開発

研究組織

 代表者 笠原禎也(金沢大学総合メディア基盤センター)
 共同研究者 小嶋浩嗣(京都大学生存圏研究所)
関連ミッション
  • ミッション3 宇宙生存環境
  • ミッション5 高品位生存圏

研究概要

科学衛星は、宇宙プラズマを直接測定する唯一の手段である。しかし、衛星観測は「その場(in situ)」1点の観測ゆえ、各種プラズマ・電磁現象の時間・空間変化の識別や、空間全体の巨視的変動の把握が極めて難しい。この問題の克服には、複数衛星で多点同時観測を行い、宇宙プラズマ環境の空間・時間構造を稠密に測定することが不可欠であるが、それには観測器の超小型化と観測機能の高性能化という二つの課題を同時に解決する必要がある。特にプラズマ波動観測は、波の振幅・位相の高精細情報を得ることが最重要であるが、生波形データは容量が巨大であるため、衛星上での波形データ圧縮や、波動の伝搬方向推定に必要な電磁界成分間の共分散行列の演算が必須である。現在運用中の内部磁気圏衛星「あらせ」では、これらの機能を機上搭載のCPUが担っているが、リソースの制約上、リアルタイム処理が不可能で、間欠取得したごく一部データしか処理できない。

本研究ではこれらの機能を、プログラマブル論理演算チップであるFPGA上で実現し、リアルタイム処理が可能な超小型で高速信号処理できる1チップディジタル受信器を開発することを目的とする。具体的には、SS520-3ロケット実験で開発したディジタル受信器をベースに、衛星搭載可能な耐性の強化と、信号処理機能のさらなる高度化をめざす。

昨年度、電磁界6成分の並列処理とS-Matrixを演算するFPGAモジュールを、アーキテクチャに依存しない汎用HDLモジュールとして開発することに成功した。今年度は、共通モジュールの共用化など、リソースの削減と動作検証を進める。一方、高周波帯の信号を最適に帯域分割できるように、デシメーションフィルタの汎用モジュール化を進め、動作検証とディジタル受信器の広帯域化を図る。また波形圧縮機能についても必要リソースの評価と基礎動作の検証を実施する。

笠原禎也: 2020(令和2)年度生存圏ミッション研究 図

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2020年8月3日作成

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