Research Institute for Sustainable Humanosphere

共同研究

2019(平成31)年度 生存圏科学 ミッション研究 22

研究課題

夏季アジアモンスーン循環からの東方流出渦を狙った国内でのエアロゾル粒子観測

研究組織

代表者 藤原正智(北海道大学大学院地球環境科学研究院)
共同研究者 白石浩一(福岡大学)
哲(気象庁気象研究所)
稲飯洋一(東北大学)
浩森(北海道大学)
PAN, Laura L. (National Center for Atmospheric Research, USA)
塩谷雅人(京都大学)
関連ミッション
  • ミッション1 環境診断・循環機能制御

研究概要

夏季アジアモンスーン循環(ASM循環)という大陸規模の高気圧性循環が、地球大気質の変質、ひいては気候変動に与える影響が世界的に注目されている。ASM循環は、チベット高原を中心とした領域の上部対流圏・下部成層圏領域(高度12~16 km)に生じ、アジアから排出された大気汚染物質をグローバルに輸送する役割を果たしているが、この循環内の大気成分の直接測定は限られている。いっぽう、ASM循環から切り離された空気塊が東方へ流出する「東方流出渦イベント」が月3回程度の頻度で生じ、日本上空を覆うことが知られている。そこで、このイベントにおける空気塊中のエアロゾル粒子の特性を、福岡とつくばに設置されたライダーのデータで分析する。さらに、流跡線解析、化学再解析・化学気候モデル・衛星観測による微量成分(オゾン、メタン、一酸化炭素)データの分析と組み合わせることで、インドや中国から排出された大気物質がASM循環を経由してグローバルに輸送されていく過程を定量化する。本研究の特色は、ASM循環からの東方流出渦に着目し、地の利を活かしたライダー観測データと他のデータを総合的に活用して分析する点にある。ここでの目標は、昨年(2018年)の夏に観測された事例にフォーカスし、これを詳しく分析して論文化するとともに、夏季(2019年)に観測を実施することにある。本研究は、アジア域から排出される大気汚染物質の輸送と変質の過程を測定し定量化する点で、生存圏科学の重要な要素のひとつに取り組むものである。

藤原正智: 2019(令和元)年度生存圏ミッション研究 図図 1.2010年8月6日の150 hPa面と地表面における一酸化炭素(CO)の水平分布図。150 hPa面においては、チベット上空のASM循環および日本上空の東方流出渦に伴う高CO濃度領域が見られる。ヨーロッパ中長期予報センターによる化学再解析データMACCを使用。

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2019年7月9日作成

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