Research Institute for Sustainable Humanosphere

共同研究

2019(平成31)年度 生存圏科学 ミッション研究 14

研究課題

超高層大気科学のためのデータ解析ツールの拡張と国際展開

研究組織

代表者 田中良昌(国立極地研究所)
共同研究者 衛(京都大学生存圏研究所)
梅村宜生(名古屋大学宇宙地球環境研究所)
新堀淳樹(名古屋大学宇宙地球環境研究所)
阿部修司(九州大学国際宇宙天気科学・教育センター)
悟(京都大学大学院理学研究科附属天文台)
関連ミッション
  • ミッション1 環境診断・循環機能制御
  • ミッション3 宇宙生存環境

研究概要

地球の超高層大気は、上層からの太陽放射や太陽風エネルギーの侵入や下層からの大気重力波の伝搬等による上下結合、及び、両極域から赤道に至る水平方向の循環が重要であり、この領域で観測される自然現象を理解・予測する上で、人工衛星、並びに、地上拠点・グローバル観測で得られた多種多様なデータの総合解析が必要不可欠である。そのため、超高層大気分野では、2009年に大学間連携プロジェクト「超高層大気長期変動の全球地上ネットワーク観測・研究」(IUGONET)を立ち上げ、超高層大気データのデータベースや統合解析ソフトウェア「SPEDAS」を開発してきた。これらのツールは、生存圏データベースに登録されている信楽MUレーダーや赤道大気レーダーをはじめとする様々な観測データの解析にも利用されており、日本や米国のみならず、インドネシア、マレーシア、インド、ナイジェリア等のアジア・アフリカ地域でのデータ利用の促進、国際共同研究の発展に寄与している。また、これらのツールは、国際スクールのデータ解析演習に利用されるなど、海外の若手研究者の育成にも大きく貢献してきた。しかし、SPEDASは特に米国、日本で多く利用されているInteractive Data Language (IDL)で開発されたため、アジア・アフリカ域の研究者にとって独自に機能を追加・拡張することが難しかった。

本研究では、これまでに開発してきたIDLの解析ツールを基にして、MATLABをベースとする解析ツールを新たに開発する。これまでのIDLベースの解析ツール開発のノウハウを有効活用し、現SPEDASのコードをMATLABに翻訳することで、低コストで解析ツールを拡張する。これにより、アジア・アフリカ地域の研究者が独自に研究を進めたり、解析ツールを拡張したりすることが容易となる。IDLとMATLABの2つの研究基盤を構築し、日米等の研究者とアジア・アフリカ地域の研究者の連携を強化することで、特に、赤道大気の上下結合、水平結合研究を大きく加速させることが可能となる。本計画では、まず、国内で開催される研究集会、講習会、及び、海外研究者とのオンライン講習会を通じて研究者のニーズを収集し、仕様を策定する。次に、ツールの主要部となる遠隔サーバからのデータファイルダウンロードやファイル読み込み等の基本関数の設計・開発を行う。本研究は、将来的に、日本学術会議マスタープラン2011/2014/2017の重点大型研究計画「太陽地球系結合過程の研究基盤形成」と連携して、科学研究成果の創出に即効性を与えられるものとしても期待できる。

田中良昌: 2019(令和元)年度生存圏ミッション研究 図図: 本研究で開発するツールが解析対象とする主な地上観測データ

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2019年7月31日作成

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