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2017(平成29) 年度 生存圏科学 ミッション研究 9

更新日: 2017/08/01

研究課題

インドネシア産ウリン材の効果的な新規接合技術の開発による高強度長尺部材の製造

研究組織

 代表者 梶川翔平(電気通信大学大学院情報理工学研究科)
 共同研究者 金山公三(京都大学生存圏研究所)
梅村研二(京都大学生存圏研究所)
田中聡一(京都大学生存圏研究所)
林田元宏((株)林田順平商店)
山名田敬太((株)林田順平商店)
関連ミッション
  • ミッション4 循環材料・環境共生システム

研究概要

持続的発展が可能な「生存圏」の構築に向け,循環型資源である森林資源の保全および有効利用は,重要な意味を持つ.例えば,熱帯雨林の過剰な伐採を抑制し,持続的利用を可能とするためには,限りある材を最大限に有効利用する必要がある.特に,エクステリアとしての需要が大きいインドネシア産ウリン材は,高い強度および耐腐朽性を持つため,材料として非常に優れている.したがって,ウリン材などの森林資源は,金属やプラスチック材料を代替する新たな循環型資源として期待できる.一方,現状ではウリン材を有効利用できていない.これは,製材によって大量に発生する端材の有効活用技術が確立されていないこと,およびエクステリア向けの長尺材を得ることが難しいことが原因として挙げられる.

そこで,本研究ではウリン材の接合による長尺部材化および端材の有効利用を提案する.材を接合するにあたっては,接合部の強度が重要である.一方,ウリン材は通常の木材と比べ,密度や強度の点において特性が大きく異なるため,従来の接合技術では最大限の効果を発揮できるとは言い難い.また,接合材に荷重が加わった際に,接合界面においては摩擦力や圧縮力が生じ,接合部の切欠き形状によってこれらの影響は変化すると考えられるが,検討された例はほとんどない.したがって,接合部における適正なボルト位置の調査や,接合界面の応力状態を把握することによって,高い強度を持つ接合機構を新たに考案できると考えられる.本研究では,有限要素解析および実験による検証を行うことによって,ウリン材を接合するにあたって適正な接合機構を明らかにし,高強度なウリン接合材を製造することを目的とする.

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2017年8月1日作成

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