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2014(平成26) 年度 生存圏科学 ミッション研究 18

更新日: 2017/09/19

研究課題

国際共同研究による構造選択的なリグノセルロース分解酵素反応の設計

研究組織

 代表者 西村裕志 (京都大学生存圏研究所)
 共同研究者 渡辺隆司 (京都大学生存圏研究所)
片平正人 (京都大学エネルギー理工学研究所)
Gunnar Westman (Chalmers工科大学化学生物工学科)
Lisbeth Olsson (Chalmers工科大学化学生物工学科)
Hampus Sunner (Chalmers工科大学化学生物工学科)
Filip Nylander (Chalmers工科大学化学生物工学科)
関連ミッション
  • ミッション 2 (太陽エネルギー変換・利用)
  • ミッション 4 (循環型資源・材料開発)

研究概要

樹木が生産する木質バイオマスは、地球上でもっとも生産量の多い有機資源であり、食糧と直接競合せず、その高度利用法の開発は森林の育成・循環利用を介して環境修復や経済活性化にも貢献が期待される。植物細胞壁中で、リグニンはヘミセルロースと共有結合して Lignin Carbohydrate Complex (LCC)を形成しており、細胞壁の強度や分解性に大きな影響を与えている。 バイオマス変換において、このリグニン・糖間結合の切断を高効率で行えれば、主要 3 成分の分離効率は大きく上昇すると期待される。本国際共同研究では、リグニン・糖間結合を直接切断する酵素に着目して、エステル型 LCC モデル化合物の合成と酵素による分解反応を行い、LCC の分析と構造解析、酵素の反応特性と分解反応を詳細に解析するとともに、実際の植物細胞壁成分と反応させて起こる構造変換への応用を目指す。本研究は、バイオマスからの燃料アルコールや化学品製造への展開につながるのみでなく、細胞壁中のリグニン・糖間結合の構造解析に酵素の特異性を利用するという新しい分野を開くものである。

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2014年7月15日作成

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