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2012(平成24) 年度 生存圏科学 ミッション研究 8

更新日: 2020/01/15

研究課題

1926年–1969年の44年間にわたる太陽活動CaIIK画像データベースの作成

研究組織

 代表者 北井礼三郎 (京都大学理学研究科)
 共同研究者 津田敏隆 (京都大学生存圏研究所)
悟 (京都大学理学研究科)
歩 (京都大学宇宙総合学研究ユニット)
磯部洋明 (京都大学宇宙総合学研究ユニット)
新堀淳樹 (京都大学生存圏研究所)
羽田裕子 (京都大学理学研究科)
関連ミッション
  • ミッション 3 (宇宙環境・利用)

研究概要

京都大学理学研究科附属天文台では、太陽彩層の全面観測を 1926 年以降継続してきた。長期にわたって太陽活動・彩層活動をこのような長い期間観測したものは世界でも稀であり、貴重な一級の資料であるため、我々はこれを活用する策を検討してきた。

資料はすべて写真乾板資料であって既に 90 年近く経過してその劣化が進みつつあり、デジタル化して活用することが急がれる。我々は、昨年度生存圏ミッション研究の補助を受けて、これらの乾板資料のメタデータ整備を行った。その成果は、付図のごとくメタデータを取得することができた。また、乾板のデジタルスキャンを開始しており、今年度本研究補助を受けて完了する予定をしている。

北井礼三郎: 2012(平成24)年度 生存圏ミッション研究

このデジタルデータは、太陽活動・太陽彩層活動を把握する基礎資料ではあるが、彩層活動は太陽からの紫外線放射のプロキシー指標となるものであり、地球上層大気への紫外線放射および地球上層大気加熱問題にとって重要な観測的境界条件を与えるものである。我々のプロジェクトの最終目的は、この太陽活動周期4サイクルにわたる太陽-地球環境の変遷を明らかにすることであり、生存圏科学にとって重要で基礎的な資料となるものと考えられる。本研究は、その基礎となるデータ整備を行うものである。

生存圏研究所では、環境計測、太陽エネルギーおよび宇宙環境・利用というキーワードのもとに様々な研究がなされている。特に、最近では IUGONET プロジェクトによる多様な観測データの流通・利用を目的とした研究インフラの整備により、太陽地球環境データの総合的な解析研究が実施されつつある。本研究はその IUGONET のシステムを通して長期の太陽活動データを研究者コミュニティに提供して、地球環境データとの比較研究の推進を可能とするものである。同時に生存圏研究所データベースのより一層の充実を図ることができる。

本研究の具体的な目標は

  1. 全乾板資料のメタデータベースの整備と公開(北井、上野、羽田)
    京都大学で撮影された CaIIK 乾板のメタデータ資料を整備・公開
  2. 1945–1969 年の間の太陽活動のデータをデジタル化(北井、浅井、羽田)
    京都大学で撮影された乾板資料をデジタル化し、公開に向けてデータベースを構築
  3. ワークショップ開催(全員および関係者)
    上記 A. および B. の結果を検討するワークショップを開催し、今後のプロジェクト推進計画を検討する。この際、国立天文台、名古屋大学の太陽部門の研究者約 5 名を招き討論を行う。

ことを計画している。

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2012年7月9日作成

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