Research Institute for Sustainable Humanosphere

共同研究

2009(平成21) 年度 生存圏科学 ミッション研究 14

研究課題

プラズマ波動データに基づく月周辺の電磁環境の解析

研究組織

 代表者 橋本弘藏 (京都大学・生存圏研究所)
 共同研究者 大村善治 (京都大学・生存圏研究所)
笠原禎也 (金沢大学・総合メディア基盤センター)
橋谷真紀 (京都大学・生存圏研究所)
西野真木 (JAXA/ISAS)
関連ミッション
  • ミッション 3 (宇宙環境・利用)

研究概要

月周回衛星「かぐや」は、月のハイビジョン画像や月の科学に関する研究成果など、多くの注目を集めてきたが、1 年間の正規の観測と約半年の延長ののち、今年 6 月の月面への落下で成功裏にその使命を終えた。「かぐや」には、月表面の地層を測定する月レーダサウンダー (LRS) のサブシステムとして、研究代表者らが中心になって設計開発を行ってきた、波形補足受信機 (WFC) が搭載されている。これは、1 kHz–1 MHzの高速高時間分解能で、電界を 1–2 成分観測可能なスペクトル受信機 (WFC-H) と、X-Y 2 軸のダイポールアンテナあるいは、2 つのモノポールアンテナで受信された 100 Hz–100 kHz の波形を圧縮して伝送できる受信機 (WFC-L) からなる。WFC-H で 2 成分観測時は、偏波の計測が可能であり、WFC-L でモノポール観測時は波動の伝搬速度の推定が可能である。Geotail 衛星によって地球磁気圏で静電孤立波 (ESW) が発見され世界的に注目をされた。この ESW が太陽風が月に当たってその背面に出来るウエィク近傍で発見されている。また、地球の高緯度のオーロラ域を起源とするオーロラキロメータ波 (AKR) も、月の影の影響を受ける掩蔽時にしばしば観測されている。

粒子や磁場のデータや伝搬速度の観測結果も利用し、今までに解析されたものとの相違を明らかにすることにより、ウエィクでの ESW の物理を解明する。AKR の偏波の解析を行うとともに、掩蔽を利用して源の位置を限定できないかを検討する。

橋本弘藏 2009-14かぐやの観測例(2008年2月20日6–12時UT)図の上部(100 kHz 以上)で観測されているのが AKR で、2 時間周期で地球の掩蔽で見えなくなっている。右下に ESW が 1 kHz から 10 kHz 以上に広がって観測されている。©JAXA

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2009年10月13日作成

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